大谷 自己最短2回3失点、66球KO マメの影響「言い訳にはできない」

 「エンゼルス1ー10レッドソックス」(17日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)がアナハイムでのレッドソックス戦に先発し、2回を4安打3失点でメジャー初黒星を喫した。自身3連勝はならず、チームの連勝も7でストップ。デビューから3試合で計19奪三振は球団タイ記録だったが、右手中指のマメの影響で自己最短の2回、66球で降板。「僕はもう少しいきたかった」と悔しさをにじませた。

 フォークが地面を叩き、スライダーが右打者の顔付近に大きくそれた。何度も右手に息を吹きかけ、懸命に修正を図ったが、ボールは言うことを聞いてくれなかった。七回途中まで完全投球を披露した9日前と同じ本拠地のマウンド。制球に苦しみ、天を仰ぐ大谷がいた。

 立ち上がりから異変はあった。初回、先頭のベッツをカウント1-2と追い込み、投じたフォークが2球連続でワンバウンドになった。フルカウントからの7球目、156キロ直球を左中間へ被弾。あっさり先制点を献上した。

 二回も捕手が構えたミットに球がいかない。1死から2安打2四球に犠飛が絡んで2失点。変化球が乱れてはメジャー自己最速を更新した99・8マイル(約160・6キロ)の剛球も威力は半減。二回を投げ切ったところで“ドクターストップ”がかかった。

 「僕はもう少しいきたかったんですけど、メディカルスタッフの方と相談して『今日はやめておこうか』ということでした」

 言葉の端々に悔しさがにじむ。右手中指のマメは日本ハム時代から慢性化していた。ソーシア監督は「次回登板のことを考えて、これ以上悪化させたくなかった」と説明したが、「そこを言い訳にはできない」と大谷。「単に実力が足りなくてああいう形で降りた」と自身を責めた。

 リーグ最高勝率1、2位球団による頂上対決3連戦の初戦。8日の本拠地デビュー戦に続くチケット完売は地元ファンの期待の表れだっただけに「すごく申し訳ない気持ち」と頭を下げた。

 今回は大事を取っての早期降板。指揮官は予定通り19日以降の打者としての起用を明言したが、次回登板見込みの23日からのアストロズ3連戦については「状態を見ながら」と即答は避けた。

 「先発の役割を果たしていない。今日の投球内容も含めてしっかりと反省して次回につながるように練習から取り組みたい」と大谷。アクシデントを言い訳にしない心の強さ。すべての経験が二刀流の成長の糧になる。

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