マー君「悔しい」開幕戦4回5失点黒星

 「ヤンキース1-6ブルージェイズ」(6日、ニューヨーク)

 ヤンキースの田中将大投手(26)はニューヨークの本拠地ヤンキースタジアムでのブルージェイズ戦で開幕投手を務め、4回を5安打5失点(自責点4)で今季初黒星を喫した。日本選手が大リーグで開幕投手の大役を担ったのは4人目で、ワールドシリーズ制覇27度の名門ヤンキースでは初めて。マーリンズのイチロー外野手(41)はブレーブス戦の八回に代打で出場し、一ゴロだった。

 チームもファンも落胆しただろう。90球の球数制限を課されていたとはいえ、日本出身投手4人目の栄誉を担ったヤンキース・田中の4回降板は短すぎた。三回に突然制球を乱して炎上。マーティンの2点適時打や4番エンカーナシオンに左越え2ランを浴びるなどして5失点(自責4)。

 「(制球の乱れは)メカニックな部分。不利なカウントにしてしまった」。開幕戦の4回降板は1985年のフィル・ニークロ(対レッドソックス)以来30年ぶりの不名誉記録となった。

 ももいろクローバーZが田中のために作った新曲「勝手に君に」でマウンドへ。「特別なもの(雰囲気)はなかった」と、初回はレイエスを3球三振に仕留めて滑り出したが、三回の5失点には「たくさんの方の期待に応えられなかったのが悔しい」と唇をかんだ。

 昨季負った右肘の故障の影響もあり、キャンプからは球速を落としたツーシームで打たせて取る投球へ“イメチェン”。ところが、この日は生命線であるその球が甘く入ったところを痛打された。

 次回先発は中5日で12日のレッドソックス戦の予定。「まだ1試合だから騒ぎ立てることはない」と平静を装ったジラルディ監督。次戦、田中は立ち直った姿を見せられるか。

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