イチロー1番で打たされ「ドキドキ」

 「マーリンズ春季キャンプ」(28日、ジュピター)

 米大リーグは2月28日(日本時間3月1日)、各地でキャンプが行われ、マーリンズのイチロー外野手(41)は実戦的な打撃練習で2安打を放ち、順調さをアピールした。

 緊張しながら先頭で打席に入った。キャンプ初のシート打撃。メジャー15年目、マーリンズ最年長のイチローは「ドキドキしましたよ。いきなり1番で打て、ってかるーく言われるから『ああ、いいな、この感じ』と思った」と初々しい言葉を口にした。

 味方投手が相手だったが、フィールドに立てば真剣勝負だ。「結果を求めないことはないですよ、実戦練習になれば。いつだって(結果を)取りにいってる」。第1打席こそ一ゴロに倒れたが、続く打席はメジャー142勝右腕のハレンから中前打。さらに昨季12勝のアルバレスのカーブをしぶとく右前へ運んだ。速球の後の遅球にしっかりと対応した技あり打だ。

 現在は試合勘を取り戻すための調整段階だが、大きな前進にはなった。「(投手との)駆け引きは必ずありますから、もちろんそうですよ」と言い切った。

 イチローらしさを見せたのはシート打撃の直前だ。約20分のインターバル。他の選手が雑談などでリラックスする中、一人でベースランニングを始めた。試合を想定し、黙々と走り込んだ。

 イチローを見て学べ-。首脳陣が若い選手たちに伝えていることだ。背番号「51」の存在が日に日に大きくなっている。

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