【7月25日から】“怖くない”ホラー展が開幕…映画セットのなかに入って、怪異も触り放題!?
ホラー映画の造形美術を楽しめる『ホラーにふれる展-映画美術の世界-』が、大阪の「なんばスカイオ」(大阪市中央区)にて7月25日よりスタート。2024年に新潟でスタートし、3万2000人を動員。続く東京会場でも2万7000人を動員した人気イベントで、関西では今回が初開催となる。
■触り放題&撮り放題、映画美術を学べるホラー展示ホラー作品を含む様々な映画やお化け屋敷の制作に関わり、44年のキャリアを持つ美術監督・太田喜久男さんが、ホラー特化ブランド「松竹お化け屋本舗」と手を組み、“学びになるイベント”というコンセプトのもとディレクションをおこなう同展。
同展は来場者を驚かせるお化け屋敷ではなく、ホラーを軸に映画美術の世界を実際に見て・撮って・触って楽しむことを目的としているとか。
「怖くないホラー展示」とは、どんなものなのか。そんな疑問を抱き会場に足を踏み入れると、照明は薄暗く、入口付近には首のないお地蔵さまが鎮座しており、しっかりおどろおどろしい雰囲気が漂っていた。
会場内には、鳥居や神社、墓場など映画で使用される美術セットがいくつも設置されており、来場者は自由にセット内に出入りできる作りとなっている。
実物を見てまず驚くのはセットの緻密さだ。例えばマンションの美術セットでは、錆びついたドアや汚れた壁などがリアルに再現されており、掲示板の貼り紙までもが作り込まれている。また歴史を感じる鳥居や経年劣化した浴室など、ホラーにつきものな「古さ」や「汚れ」を感じるセットも多いが、いずれも同展のために2年前に制作されたというから驚きだ。
■ セットも怪異も、すべて触ってOKそして同展ならではの特徴は展示物に「触れられる」こと。太田さんが「本物の事故物件からもらってきた人形がいたら嫌でしょ(笑)。だから全部のセットを、違和感がありそうな雰囲気で作ったんです」と語る通り、お墓や卒塔婆、藁人形、何やら“いわく”がありそうな祠や人形など、すべての作品を触ったり握ったり持ち上げることができる。
もちろんグロテスクなビジュアルの怪異や恐ろしげな幽霊にも触れられる上、並んでツーショットを撮ったり、自分が怪異の一部になった気分を味わえるスポットも。
また楽しいだけでなく、セットや小道具がどんな素材で作られているのか、どういった仕組みで怖さを演出しているのかなどもパネルで解説しているため、映画美術の面でも学びを得られる。
■ ジャンプスケアはなし、ホラー苦手でも楽しめる本来、映画の美術セットは撮影が終了すると取り壊されてしまう。そのため同展のセットは既存のものではなく、すべて新作となっている。「わざと古臭いものを作っているけど、ちゃんと新しい材料を使って汚れや古さが出るようにしている」と太田さん。
また同展はホラー要素はありつつも、音や動きで驚かせる仕掛けはないため、ゆっくりと展示を楽しめるところも魅力のひとつだ。
太田さんは「カップルでお化け屋敷に行って、片方が怖くてリタイアしちゃうこともあるはず。昔のお化け屋敷は、そういう時に『せっかくだから見ていって』と電気をつけてセットを見せてあげることもあったらしい。この展示は、そんな風にお化けが怖いという人も一緒に楽しめるよ、というのがコンセプトです」と語った。
■ 会場に1つだけある「本物」とは…?そして先述の通り同展の展示はすべて「偽物」だが、太田さんいわく会場内に1つだけ「本物」があるとか…。太田さんは「ここは何周でも回ってOKなので、時間があったら探してみてください」とにこやかに呼びかけた。
『ホラーにふれる展 -映画美術の世界-』は、南海電鉄「なんば駅」直結の施設「なんばスカイオ」の7階、コンベンションホールにて開催。チケット料金は大人2400円、高校生以下1900円、3歳以下無料。
取材・文・写真/つちだ四郎
(Lmaga.jp)
