如水館11年ぶりセンバツ出場に王手

 「高校野球・秋季中国大会・準々決勝、如水館4-3倉敷工」(25日、松江市営球場)

 準々決勝4試合が行われ、如水館が05年春以来、11年ぶりのセンバツ出場へ王手をかけた。1-1の六回、4番・衣川侑希捕手(2年)が右中間へ2点適時三塁打を放ち、勝ち越し。名将・迫田穆成監督(76)の采配もズバリ的中し、倉敷工との接戦をものにした。

 右中間を破る白球が、甲子園へと続く道をまた一歩切り開いた。1-1の六回無死一、三塁で、衣川が値千金の2点三塁打。この日、4番に抜てきされた男は、三塁ベース上で力強く拳を握った。

 「スライダーが真ん中に入ってきた。序盤は曲がりが大きかったけどこの回は抜け気味。甘い球を捉えられ良かった」。逆方向を常に意識した打撃練習を積んできた。強振せず確実にはじき返した納得のスイングに、思わず表情が緩んだ。

 百戦錬磨の名将が立てた作戦が決勝打を生んだ。下手投げの倉敷工・内山諒太投手(2年)に、五回まで89球を投げさせた。勝ち越し打が出たのは、球数が100球に近づいた六回だった。

 「右打者は2ストライクまで打ってはいけない。三回まで1人5球は投げさせろと指示を出していた」と迫田監督。8月の練習試合で、3安打9奪三振で完封を許した。その苦い経験から導き出した攻略の術。スタミナ切れで制球が甘くなることを見越した采配が、見事に的中した。

 05年春以来、11年ぶりとなるセンバツ出場に王手。31日の準決勝・南陽工戦に勝利すれば当確ランプがともる。「ムードは良い。集中力を切らさずに、自分たちの野球をするだけ」と衣川。チーム一丸で聖地への切符をつかみとる。

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