明徳義塾、投手戦制し夏初戦15連勝

 「全国高校野球・2回戦、明徳義塾2‐1瀬戸内」(13日、甲子園)

 明徳義塾が瀬戸内との接戦を制して、84年の初出場から続く夏の甲子園の初戦連勝記録を15に伸ばした。五回、宋皞均(そん・ほきゅん)外野手(3年)の左越えソロと畑光内野手(3年)の左犠飛で2点先制。エース岸潤一郎投手(2年)が1失点完投で3回戦進出を決めた。

 1年間の成長を聖地で見せつけた。4強入りした昨夏、1年生で華々しく甲子園デビューした明徳義塾のエース・岸潤一郎投手(2年)が6安打1失点で瀬戸内の好投手・山岡に投げ勝った。同校夏の初戦不敗神話を守った右腕は「こういう投手戦で勝てた。このままの勢いでどんどん勝ちたい」と胸を張った。

 本調子ではなかった。自己採点は「60点くらい」と辛口評価。変化球の制球に苦しみ、直球頼みの組み立てになった。しかし、力勝負で凡打の山を築いたことで「真っすぐがまあまあ通用した。自信になった」と手応えをつかんだ。

 昨秋も今春も四国大会出場を逃した。「チームに迷惑を掛けてきた。悔しい思いでずっとやってきた」と振り返る。内角を攻め切れず練習試合でも打たれることが多かった。主将の逸崎には「お前がしっかり投げないでどうする」と叱咤(しった)激励された。

 7失点で高知商に敗れた春季高知大会決勝後、脱皮を求めてサイドスロー転向を試みた。試行錯誤の中で内角攻めへの恐怖心を克服。夏の高知大会2週間前にフォームを戻すと、上手からでも内角を突けるようになっていた。

 今大会は各校の2年生エースの活躍が目立つ。同じ四国の済美・安楽以外にも全国には同級生のライバルが多く存在することを再認識。特に初戦で9者連続を含む13奪三振で完封した前橋育英・高橋光の投球には大いに刺激を受けた。

 「去年は勢いだけで投げていた。今年は自分が引っ張るつもり投げている」と名門のエースの自覚を口にする。「目標は最初から全国優勝しかありません」ときっぱり。昨年届かなかった02年以来の頂点目指して、岸は右腕を振り続ける。

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