高知“全員野球”で鳴門にリベンジ

 「秋季高校野球四国大会・決勝、高知8-6鳴門」(4日、春野)

 秋季高校野球四国大会・決勝は、高知(高知1位)が鳴門(徳島1位)との激戦を制し、6年ぶり6度目の優勝を飾った。6‐6の八回、1死満塁から2番手で救援していた酒井祐弥投手(1年)が中前に決勝2点打を放った。高知は10日開幕の第43回明治神宮野球大会に出場する。

 1年前の雪辱を果たし、高知が6年ぶり秋の四国王者に返り咲いた。昨秋はサヨナラで屈した鳴門に“全員野球”で勝利。昨年の悔しさを知る主将兼4番の和田恋は「去年負けた相手に勝てたのは大きい」とリベンジ成功を心から喜んだ。

 5‐5の六回表、和田恋の一塁悪送球が失点につながった。「主将の自分のエラーはチームに一番響く。バットで取り返したかった」。直後の攻撃、2死無走者から高校通算31号を左翼席に放り込み、鳴門に傾きかけた流れを食い止めた。

 決勝点は途中出場の1年生右腕、酒井のバットがたたき出した。同点の八回裏、1死満塁から変化球に食らいつき、中前にはじき返した。“本業”でも七回から3回無失点の好救援。高知中時代は“エース兼4番”で全国制覇に貢献した期待の星は「先輩が『神宮に行きたい』と言っていたので自分が応えたかった」と大仕事に胸を張った。

 今大会は3試合で計39安打25得点と強打を印象づけた。先発だけでなく、途中出場の選手もつなぎの打撃を徹底。投手陣も坂本優以外に和田恋、酒井らが台頭。島田監督は「気持ちがつながったのが大きい。チームとして一つの方向性が見えた」と手応えを口にした。

 神宮大会初戦は関東大会3連覇の浦和学院が相手。和田恋が「去年は個々の力で勝てたけど、今年は弱いチーム。強豪校を相手にいい経験をしたい」と言うように、四国を制覇しても慢心が生じる隙はない。今年の特色である“チーム力”を結集し、報徳学園を下して初優勝した06年以来となる秋の全国舞台に挑む。

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