「高校野球西東京大会・４回戦、創価７-５実践学園」（１９日、神宮）

　大黒柱が、緊急降板する窮地もなんのその。創価が全員野球で８強進出を決めた。アクシデントは３点リードの七回無死一塁で起こった。四回から登板したプロ注目右腕の創価・池田隆英投手（３年）が、バント処理の際に右膝をねん挫。エースの非常事態に暗雲が漂ったが、急きょ登板した田中が無死一、二塁のピンチをしのぎ、流れを渡さなかった。

　「まったく準備してない状況でしたけど、気持ちで投げました。池田のためにも、負けるわけにはいかなかった」。田中は打っても本塁打を含む２安打３打点と奮闘した。

　九回には上位打線がしぶとくつないで貴重な追加点を挙げ、粘る実践学園を振り切った。試合後、すぐに球場を出た池田の症状について近藤監督は「（次に）間に合わせたいという気持ちはある」と慎重な言い回しだった。