高橋祥泰厩舎は先週、地方交流戦を含めて４勝。「全て未勝利（というの）がウチらしいよね」と笑顔を見せたのは矢田調教厩務員。「それでも、勢いは大事だからね。俺の馬も、ひとつでも上の着順を目指して頑張ってくるよ」。日曜福島メインの七夕賞へ出走するウインインスパイアのことだ。

　重賞を中心に使われている近走は厳しい競馬を強いられているが、福島は得意としているコース。内々を突く立ち回りを武器とするだけに、今の馬場も味方となる。頭数も少ないだけに、３連系の馬券に絡めてみたい。

【日曜福島７Ｒ・３歳未勝利】

　本日の目イチ勝負は、その高橋祥泰厩舎の◎コスモライジンだ。ケイコでは格上馬をあおるほどの駆けっぷり。その良さがこれまで生きていないのは、メンタルか条件面の問題だろう。小回り平たんの舞台なら能力全開のシーンがあってもいい。骨折休養明けでも十分に乗り込まれ、太め感のない仕上がり。前日追いも時計になるような勢いで、まさしく『一戦入魂』の構えだ。単勝を厚めに勝負する。

【日曜福島５Ｒ・２歳新馬】

　◎グラデュエイトはケイコで長めから乗られても、ラストまで全く走りがブレない。体幹が強いのだろう。加藤征弘調教師も「基礎体力がしっかりとしている。追い切りにまたがったジョッキーも高く評価してくれているし、初戦から」と期待を込める。理想は前々で運ぶ形だが、容易にはバテない脚力を持ち、まくるような形でもＯＫとみる。

【日曜福島12Ｒ・彦星賞】

　先週福島では芝のレースが障害戦を含めて15鞍行われ、勝ち馬14頭が４角４番手以内。差しが決まったのは１鞍だけで、特に短距離戦は前でさばけなければ話にならない。◎カネノイロは降級２戦目となるここで好調・内田博にスイッチ。瞬発力勝負では分が悪かったが、平たん小回り、さらに腕っ節の強さで粘りが増すはず。人気を落としそうな今回が狙い目だ。降級馬の○プレイヤードが本線。

（馬サブロー美浦支局長・佐野裕樹）