【3月1日 川崎11R エンプレス杯・Jpn2】名牝サルサディオーネが有終の美飾る

 ダートグレード競走「第69回エンプレス杯・Jpn2」が3月1日に川崎競馬場で行われる。1995年から交流戦となり、古馬牝馬による全国での最長距離重賞レースと親しまれてきている一戦。来年度からはダート競走の体系整備により、5月上旬へ移行することなり、この時季での開催は今回が最後となる。

 2003~07年の5年間に船橋所属馬が4勝の実績を挙げているものの、95年のダートグレードレース変更後26年でJRA勢が19勝しているエンプレス杯。地方競馬勢は07年のトーセンジョウオー以来優勝馬はない。後にブリーダーズカップ・ディスタを制したマルシュロレーヌを始め、近年も砂上の名牝が勝ち馬に名を連ねている。今年もJRA勢は層が厚く、とりわけ昨年からこの交流重賞戦線かでしのぎを削る4歳勢2頭が有力だ。

 その1頭目がグランブリッジ(牝4歳、栗東・新谷)。2勝を挙げて今回と同舞台の関東オークス(Jpn2)に臨むと4番人気ながら、番手追走から直線抜け出し、2着に3馬身差をつけて完勝。その勝利をきっかけに、次戦では門別に遠征して古馬相手にブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)を連勝。その後は盛岡でのJBCレディスクラシック(JpnI)、デイリー盃クイーン賞(Jpn3)を連続して2着惜敗。そして前走、TCK女王盃(Jpn3)で調教師転向が決定した福永からバトンを受けた川田にスイッチして優勝。目下、交流戦連続5戦で3勝、2着3回。優秀な成績を続けている。レース巧者ぶりからも崩れるシーンは浮かばず、舞台適性も実証済み。当然、ここも首位争いだ。

 もう1頭はヴァレーデラルナ(牝4歳、栗東・藤原英)。初の重賞挑戦となったJBCレディスクラシック(JpnI)は2番手から早めのスパートでグランブリッジの追撃を封じ、いきなり金星をゲットした。前走のTCK女王盃では2着に終わるも0秒2差の僅差。血統レベルの高さからもまだかなりの成長が見込め、今後も2頭でのライバル関係は続いていくだろう。

 この他ではアーテルアストレア(牝4歳、栗東・橋口)やデイリー盃・クイーン賞でグランブリッジ相手に押し切ったテリオスベル(牝6歳、美浦・田島)がタイトル獲りを狙う。

 地方勢ではJRA在籍時の18年から当レース6年連続出走となるサルサディオーネ(牝9歳、大井・堀千亜)が何と言っても注目の的。過去5年では③⑦⑪②②着と年を重ねた近2年で結果を出し、前走も南関東短距離界のS1重賞・ゴールドCで2着に好走。先日、このレースでの引退が発表されただけに有終の美を飾りたいところだ。堀千亜師は「雰囲気は変わらず。いつも通り走りたがっていますよ。6年連続の出走とは本当に偉い馬。スピードを生かしてビュンビュンと行くこの馬らしい競馬をして、最後にタイトルを取れたらいいんですけれどね」と笑みを浮かべて最後のレースに期待を寄せた。

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