【ボート、競輪】26年注目はどん底からのスタートとなる北井佑季と毒島誠
「ボート、競輪記者コラム 仕事・賭け事・独り言」
2026年が幕を開けた。今年も特定の競技にこだわらず、視野を広く持って取材をしていきたい。今年はどん底からの巻き返しを目指すトップレーサーに注目。競輪は北井佑季(35)=神奈川・119期・A1、ボートは毒島誠(41)=群馬・92期・B2=だ。
北井はS級S班として25年をスタートしたが、2月にドーピング違反が発覚。あっせん停止や選手会からの出場自粛処分などを受け、8日の平塚F1でレース復帰予定。A級1班に陥落しての再出発となる。
一方の毒島は24年のSG・グランプリ(住之江)を制してMVPに輝いた。しかし25年は5月のSG・オールスター(まるがめ)、6月の平和島一般戦と立て続けにフライング(F)。F2による計90日の休みにより出走回数不足ならびに事故率過多となり、1月からは最下級のB2まで陥落した。
やってしまったことの重さは北井の方があると思う。11カ月もの間、レースができないという処分に加え、再出発とはいえ競輪はラインで戦う競技。ただ走るだけでなく、選手間での信頼回復もしなければならない。
だが、再出発に対して寛大なのも競輪だ。冒頭に“どん底から”と書いたが、北井はA級1班で底辺ではない。さらに3場所連続完全Vなら、即座にS級へ復帰できる。北井が処分前に見せた実力通りに走れれば、難しい課題ではないだろう。
一方の毒島は文字通り底辺のB2。あっせんは原則として月1節に限られ、競輪のような“特別昇級”の道もない。7月からのA1復帰に必要な期間90走を稼ぐには、期末の4月30日までF休みはもちろん、事故による休養も許されない。選手責任外の事故も出走回数にカウントされなくなるので避ける必要がある。
こう比較してみると、ボート業界の考え方は「Fはドーピングより重い」ということなのだろう。売り上げが増えたことにより、Fによる返還額も大きくなった。より選手に自覚や責任感を持たせたいということのようだ。
毒島とは昨年10月に行われた競輪のG1・寬仁親王牌(前橋)のトークショーで来場した際に軽く話をできた。視野に入っているのは地元・桐生で開催されるSG・メモリアル(8月25~30日)出場。メモリアルには選考基準があり、当該前年6月1日から当該年5月31日までの1年間で160走していなければいけない(優先出場権保持者を除く)。毒島は6月1日から12月31日までを84走で終了。1月2日の桐生正月開催から5カ月で76走を、B2あっせんでクリアできるかどうかは微妙なところではある。
復権をかけて再スタートを切る2人。願わくば共に納得のいく26年を過ごし、27年には完全復活が話題になるように頑張ってもらいたい。(関東ボート、競輪担当・浅野将之)




