【ボート】「苦手水面」で手応えを得た平田忠則

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 全国24のボートレース全場で優勝することは、SG制覇と匹敵するくらい難しいと言っていいだろう。これまで「全場制覇」を成し遂げたのは19人。19日から開幕するSG・グランプリの出場する18人の中で達成しているのは前本泰和しかいない。超一流でも到達するのは難しいことがわかる。

 平田忠則(福岡)は11月3~6日のとこなめで優勝し、23場目の制覇、これで残るは戸田のみとなった。戸田は競走水面が狭く、1Mが大きくスタンド側に振っている。スリットから1Mまで持つ足、舟が返る乗り心地が最低限必要で調整が難しい。そのため苦手意識を持つ選手が多い。平田も戸田が苦手としている1人だ。

 平田は全24場制覇を胸に11月21~26日の戸田に参戦。引き当てたエンジンは中堅域だが、「苦手な割に乗れた」と前検で手応えをつかんだ。調整に苦心しながら予選は3位で通過。準優1号艇できっちり逃げ切り、優勝戦は3号艇。結果は3着に終わったが、表情からは充実ぶりがうかがえた。

 この節で戸田への苦手意識は払しょくした様子。調整に関しても中堅域のエンジンをレーススタイルに合わせて仕上げたので、確かな収穫を得ることができた。「自信につながる。次に(戸田に)来るのが楽しみになった」と笑顔をまじえて語っていた。次回の戸田への出走予定は決まっていないが、この感じなら長く足踏みすることなく、偉業の達成に期待が持てそうだ。

(関東ボート担当・渡辺和明)

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