【POG】エアサンジ初陣Vへ感触上々 半兄はエアロロノア(栗東発)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 11日の阪神JFは1番人気のリバティアイランド(牝、中内田)が、中団追走から直線で力強く抜け出してV。直線で包まれて厳しい競馬だったアルテミスS2着を糧に、さらに成長した走りで重賞&G1初制覇を決めた。アルテミスS覇者のラヴェルは11着。大外枠の影響もあったと思われるし、決して力負けではない。これまでにポテンシャルの高さは十分に示しており、今後も注目の存在であることは間違いない。

 今回は今年のJRAで最後の開催日に行われる2歳G1・ホープフルS(28日・中山、芝2000m)に出走予定の有力馬の1週前の様子を3頭お伝えしたい。

 ファントムシーフ(牡、西村)は、野路菊S1着以来約3カ月ぶりの一戦。1週前の14日は栗東CWで年長馬の僚馬2頭と3頭併せ。中のセブンサミット(4歳、1勝クラス)には首差遅れたが、内のヴァランシエンヌ(3歳、2勝クラス)に約4馬身先着。6F80秒0-37秒3-11秒7をマークした。梛木助手は「ラストはいつものようにスパッとは伸びませんでしたが、全体時計は出ていますし、負荷はしっかりとかけられたと思います。これで馬体も引き締まってくると思います」と納得の表情。「(レースまでに)ケイコはまだ積めるので、態勢は十分に整うと思います。G1を勝てる能力はあると思っていますし、現時点でどこまでやれるか楽しみです」と期待を寄せた。

 3年前にコントレイルで制した矢作厩舎は2頭出しで挑む予定。

 フェイト(牡)は、東スポ杯2歳S5着以来。その前走について安藤助手は「最後までギアが上がらず、動き切れませんでした」と説明する。「1回使って良くなっています。素質は高い馬だけに、ここで改めて期待しています」と前を向いた。

 3日の葉牡丹賞を勝ち、芝2000mでデビュー2連勝のミッキーカプチーノ(牡)については「前走は、最後は軽く流す感じで3馬身半差の完勝。強い内容でした。(レース間隔は詰まりますが)体調は問題なさそう。同じ舞台ですし、長距離輸送もコースも経験済み。G1でも楽しみです」と3年前の覇者と同様に無傷3連勝でのG1制覇をイメージした。  

 注目新馬は24日の阪神芝1800mを予定するエアサンジ(牡、笹田、父エピファネイア、母エアワンピース)。半兄のエアロロノアは芝の1600~1800mを得意とし、今年の安田記念とマイルCSでも小差の競馬。厩舎期待の良血馬だ。1週前の14日は武豊Jを背に、栗東坂路で僚馬のレッドテンペスト(2歳新馬)との併せ馬。4F51秒5の好時計で約2馬身半先着を決めた。師も「ジョッキーがまたがり、そこそこの時計は出た。素質を感じるいい動きだった」と感触は上々だ。「まだ全体的に緩いけど、徐々にしっかりしてくれば。楽しみな馬だよ」と見通しを語った。 (馬三郎栗東支局・塩手)

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