【秋華賞】スタニングローズ 薔薇一族悲願V 28度目でG1初Vの坂井「最高です」

 「秋華賞・G1」(16日、阪神)

 牝馬3冠最終決戦を制したのは3番人気のスタニングローズ。好位から堂々と抜け出す王道の競馬でG1タイトルをつかみ取り、鞍上の坂井にとっても、うれしいJRA・G1初勝利となった。これにより、21年末から続く平地G1での1番人気の連敗が「15」となった。

 2冠女王の夢を打ち砕いたのは、競馬界の次代を担うホープだった。オークスでは直線半ばでかわされ、2着と涙をのんだスタニングローズが、今度はスターズオンアースの猛追を封じ込め、先頭でゴールに飛び込んだ。待望のJRA・G1初制覇を飾った坂井は何度も左手を振りかざし、喜びを爆発させた。

 「最高です。周りからもそろそろと言われていて、勝ちたいという気持ちは強かった。今回は今までで一番チャンスだと思っていたので、結果を出せてうれしい」。28度目の挑戦で夢だったJRA・G1ジョッキーに。その称号を得られたのは紛れもなく、坂井自身の力によるものだ。

 スタートを決めると好位のポジションを譲らず、積極的に運ぶ。追いだしのタイミングもパーフェクトで冷静沈着な騎乗が光った。海外経験によって培われたメンタルの強さが、この戴冠を引き寄せたと言っていいだろう。「2年目からオーストラリアや、サウジ、ドバイ、イギリス、フランスに行かせてもらって、緊張をあまりしなくなりました」。検量室に引き揚げてくると、その海外修行を後押ししてくれた師匠の矢作師とがっちり握手。「よくここまで育ってくれた。完璧だったよ」と弟子のG1初制覇を喜んだ。

 スプリンターズSで同期の荻野極がG1初Vを決めたことも、いい刺激になった。「勝つしかないと思っていた。頑張ってくれた馬と関係者の方々に感謝したいです。一戦一戦力をつけているし、2冠馬を倒してくれた。これからも一緒に頑張っていきたい」。鉄の心を宿した若武者に、G1実績がプラスされ、トップジョッキーへの道がさらに開けた。

 2着ナミュールとのワンツーフィニッシュを決めた高野師も「ナチュラルにいいポジションを取ってくれて、ワクワクするような騎乗をしてくれました」と坂井の好プレーを称賛した。そして、オークス2着から見事な逆転を果たした愛馬には、「見た目からすごく立派になって、男馬みたいになりました。今後はもっと活躍してくれると思う。新たなスタニングローズ第2章を築き上げていきたいですね」と期待を寄せる。G1初制覇もあくまで通過点。ここからさらなる高みを目指していく。

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