【大阪杯】コントレイル試練3着 王者の末脚不発で涙雨 矢作師「馬場に尽きる」

 「大阪杯・G1」(4日、阪神)

 無敗の4歳牝馬が2強をまとめて撃破した。4番人気のレイパパレがハナを奪い、後続を寄せ付けず4馬身差V。2着は6番人気の伏兵モズベッロ。1番人気の3冠馬コントレイルは3着、G1・4連勝を狙った2番人気のグランアレグリアは4着に終わった。

 午後から強く降りだした花散らしの雨が、単勝1・8倍を背負ったコントレイルに試練を与えた。文字通りの重馬場に力をそがれ、いつもの爆発的な末脚は不発。好敵手グランアレグリアに競り勝っての3着死守が、せめてもの意地だった。

 道中は中団やや後方を追走。「思っていたよりも後ろになった」と福永が話すように、前半の行きっぷりはひと息だった。それでも「動いて行かなければいけない立場」と腹をくくり、3角過ぎからスパート。王者らしい振る舞いは見せたが、最後は「こういう馬場状態で、脚が上がってしまった」とまさかの敗戦に肩を落とした。

 隔離先でモニター観戦した矢作師は「ツイてない。2、3時間遅ければ。馬場に尽きる」と敗因を分析。馬体重は前走比16キロ増の472キロ。「これ以上ない出来で臨めた」と仕上げには胸を張るが、今回に限っては「勝ち馬が強かった」と無敗牝馬をたたえた。

 今後は鳥取県の大山ヒルズに放牧へ。「宝塚で巻き返すしかない」。全勝を誓った今季初戦で、道悪対策という課題が浮き彫りに。だが、現役最強馬として次戦は絶対に落とせない。

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