【ヴィクトリアM】アーモンドアイ芝G1・7冠!次元違う加速、ラスト流して4馬身差

 悠々とゴールを駆け抜けたアーモンドアイ(右)=東京競馬場(撮影・三好信也)
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 「ヴィクトリアマイル・G1」(17日、東京)

 無観客でなかったら、府中に大歓声がとどろいたに違いない。単勝1・4倍の断トツ人気に推されたアーモンドアイが、ほぼ馬なりのままライバルを一蹴。4馬身差をつける大楽勝で、歴代の名馬と並ぶ芝G1・7勝目を挙げた。2着に4番人気のサウンドキアラ、3着には5番人気のノームコアが入った。

 ここまで力の差があるとは-。驚きを通り越してあきれ返るほどの強さだ。直線は追うところなく4馬身差。アーモンドアイが圧巻の走りで断然の1番人気に応えた。

 好発から5番手の外へ。サウンドキアラを前に見る形でレースを進めた。「ずっとマイペース。これなら負けない」とルメールはこの時点で勝利を確信。直線は馬なりのままで先頭に立ち、軽く合図を送った程度で力強く加速。鞍上が後ろを振り返りつつ、最後は流す余裕まで見せつけて1分30秒6の好時計を刻んだ。

 引き揚げてきたルメールは「素晴らしい!」と興奮冷めやらぬ表情。「いつもアーモンドアイに乗る時は自信を持って乗ります。勝つ時は感心します。きょうも感心しました。楽勝でした」と勝ちっぷりを絶賛した。

 「運のないことが続いたけど…」と振り返るのは国枝師だ。熱発による昨年末の香港遠征断念を皮切りに、有馬記念惨敗、コロナ禍によるドバイ中止…負のリズムを断てたことにホッとした表情。「スタートで立ち遅れることだけが不安だったけど、ポンと出たしね。道中は安心して見ていました」と相好を崩した。これでディープインパクトなどと並び、歴代最多タイのG1・7勝目。獲得賞金は14億663万3900円(海外を含む)に到達し、歴代7位に浮上した。

 「アーモンドアイは、もうレジェンドですね。特別な馬です」とルメール。偉大な名牝の次なるターゲットは歴代最多のG1・8勝目だ。国枝師は「次走についてはオーナーサイドと相談して」と決定を先送りしたが、ルメールは個人的な希望として「安田記念(6月7日・東京)でリベンジしたい」と発馬後の不利で3着に泣いた19年の雪辱を描いているようだ。現役最強馬がどんなローテを歩むのか。これまで以上に注目が集まる。

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