【朝日杯FS】グランアレグリア雨切り裂く加速 38年ぶり牝馬Vへ万全

 「朝日杯FS・G1」(16日、阪神)

 38年ぶりの牝馬Vを狙うグランアレグリアが12日、美浦Wで最終追い切り。ちょっとしたハプニングに見舞われたが、動き自体は文句なし。鞍上のルメール、そして藤沢和師ともに納得の態勢を整えた。無傷3連勝中の重賞覇者アドマイヤマーズ&ファンタジストも、栗東坂路で躍動した。

 ぬかるんだ馬場に加え、調教前に発覚した右後脚落鉄のハプニング。そんな状況下でも、グランアレグリアの走りは何も変わらない。降りしきる雨を切り裂くように、文句なしのパフォーマンスで美浦Wでの追い切りを締めくくった。

 落鉄にも「しっかりと外していたし大丈夫」と判断した藤沢和師は、そのままでの追い切りを決断した。トレクァルティスタ(7歳1600万下)を0秒6追走する形でスタート。鞍上の手綱は動かなくても、徐々にピッチが上がり力強さがアップ。1完歩ずつ差を詰めると、最後は1馬身先着を決めた。

 ルメールは「コンディションが良くて手応えもいい。自分から動いていった。まだ少し掛かっていたけど、この馬らしい。バランスが良かったし、追い切り後の歩様もスムーズ」と安どの表情。トレーナーも「勢いがいいね。秋口に使ったことで調整が楽で良かった」と笑顔を見せた。

 先週の阪神JFではなく、牡馬相手のこのレースを選択した。過去、当レースを牝馬が制したのは、1980年(当時は朝日杯3歳S)のテンモンまでさかのぼる(91年から03年までは牡、セン馬限定戦)。「男馬が相手で、阪神までの輸送。今回は大きなハンデを背負うのでどれだけやれるか」と指揮官の言葉は慎重。だが、その表情はチャレンジを楽しむかのようにも見える。

 同馬の父は平成に生まれた怪物・ディープインパクト。鞍上が「軽い脚で少し掛かる。それで最後にいい脚を使う。さすがディープの子ども」とほれ込む好素材が、平成最初で最後の牝馬による制覇を狙う。

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