モレイラJRA一次試験不合格 ショック隠し切れず…思わず涙「ハートブロークン」

 JRAは11日、19年度調教師および騎手免許一次試験(学科、筆記)の合格者数を発表した。現在、南関競馬で期間限定騎乗を行っている藤井勘一郎騎手(34)が唯一、騎手一次試験を突破。その一方で、外国人騎手として通年免許取得を目指したJ・モレイラ騎手(35)=ブラジル=は不合格となった。騎手二次試験は来年1月30日に実施され、2月12日に合格発表が行われる。

 M・デムーロ、ルメールに続き、外国人騎手として3人目のJRA通年免許取得を目指したモレイラだったが、無念の不合格に終わった。交流重賞騎乗のため訪れていた大井競馬場で取材に応じたものの、ショックは隠し切れず、「ハートブロークン!(心が折れた)。とても残念で、大きなパンチを受けた感じだ」と率直な心境を吐露した。

 昨シーズンまで所属した香港競馬では年間勝利記録を更新し、14-17年までの3シーズン連続でリーディングに輝いたスタージョッキー。今年7月にJRA騎手免許試験受験を表明すると、香港競馬の免許更新をせず、自ら退路を断って臨んだが願いはかなわなかった。

 今後については「集中して一生懸命やってきたので、パスしなかったときのプランは立てていなかった。家族と相談するなど時間が必要。急いで決めるのは良くないと思う」と話し、再受験についても「イエスともノーとも言えない」とした。

 「それでも日本は大好きだし、JRAや地方競馬の設備も素晴らしい。みんなに感謝している」と言い残し、会見場を後にした“マジックマン”の目からは思わず涙が…。雪辱を期し、来年またトライするのか否か-。これからの動向に注目が集まりそうだ。

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