【ボート】“艇界のタカラジェンヌ”海野12年ぶり女王返り咲き

 「レディースチャンピオン・プレミアムG1」(7日、津)

 1号艇の海野ゆかり(42)=広島・71期・A1=が、インからコンマ08のSを決めて力強く押し切り、04年多摩川以来となる12年ぶり2回目の優勝を飾った。賞金1000万円と、来年のSG・ボートレースクラシック(17年3月15~20日・児島)の出場権を手にした。2着は小野生奈、大会V3を狙った田口節子は3着に終わった。

 文句なしの女王返り咲きだ。予選をトップで通過すると、準優進出戦、準優、そして優勝戦と1号艇の重圧を跳ね返してイン逃げ3連発で海野が、12年ぶりの頂点へ駆け上がった。

 「1回目を勝ったときから2回目も獲りたいと思い続けていたけど、ここまで長くて…。近そうで難しいタイトルだった」

 前回のV以降も決して順風満帆ではなかった。A2に陥落した時期もあった。それでも常に明るく前向きな性格で、ピットでの存在感が色あせることはなかった。優勝した後も同県の先輩・角が「最終日はいつもと雰囲気が違っていた。それでも結果を出したし、本当にメンタルが強い」とたたえれば、同期の岩崎も「前回の優勝は私が産休中で見られなかった。海野が女王になった姿が見られてうれしい」と涙ぐみながらヒロインを祝福した。

 優勝戦も含めて7走して6走で0台Sと“神ってる”走りを大舞台で披露。今井、小野、遠藤ら次代を担う若手の挑戦も跳ね返してみせた。「今井さんとか若い子たちは素晴らしいターンをする。彼女たちのターンを研究して追い付こうと思っている」。“艇界のタカラジェンヌ”も、気がつけば42歳。後輩の強さを認めながらも、若い選手にまだまだ負けられない。完全復活を果たしても向上心に衰えもない。進化を続ける海野が、常に目指す「かっこいい走り」で、今後も女子の主役を演じてみせる。

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