【有馬記念】シップ ファン投票1位

 「有馬記念・G1」(27日、中山)

 有馬記念のファン投票最終結果(有効投票総数147万5755票)が10日、JRAから発表された。グランプリが引退レースとなるゴールドシップ(牡6歳、栗東・須貝)が12万981票を獲得。昨年に続いて1位に輝いた。12年有馬記念、13、14年宝塚記念連覇に続くドリームレース4勝目を狙う。レースはフルゲート16頭。13日に最終登録を行った馬のうち、ファン投票上位10頭に優先出走権が与えられ、残る6頭は出走馬決定賞金順で決まる。

 「最後だから1位で出してあげたい」。そう熱望していた須貝師の願いがかない、4年連続出走のゴールドシップが有馬記念のファン投票で1位に支持された。これで昨年夏の宝塚記念からドリームレースで4期連続のトップ当選。芦毛の怪物が、いかに愛されているかが分かるエピソードの一つだろう。

 「それだけ人気させてもらっているし、最後くらいは意地を見せたい。4回連続1位という人気に応えられるような競馬をしたいね」と最終結果を受けて、トレーナーはあらためて決意表明。投票1位で勝ったのは、昨年の宝塚記念だけ。昨年の有馬記念は3着、今年の宝塚記念は大出遅れが響いて15着と、期待を裏切ってしまった。見納めとなる今回は、ファンのためにも、人気に応える責務がある。

 幸いにも仕上がり自体は順調そのもの。10日、ジャパンC10着後、初めての追い切りを栗東CWで行い、アドマイヤエイカン(2歳オープン)と併入した。6F83秒1-38秒5-12秒8を馬なりでマーク。2週前にしては上々の動きだ。「息を整える程度だけど、ストレスもなくいい感じで走れている。1回使って素軽くなっているよ」ともくろみ通り、上昇カーブを描いている。

 笑っても泣いてもラスト1戦。指揮官は「自分としても悔いを残さないレースをしたい」と気を引き締める。レース後には引退式を行う予定。2年前のオルフェーヴル、昨年のジェンティルドンナに続く有終Vへ。ファンの応援を全身で受け止め、最高の花道を飾ってみせる。

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