【ホープフルS】ティルナノーグ太鼓判

 「ホープフルS・G2」(28日、中山)

 クラシックへの登竜門のひとつであるホープフルSが、今年からオープン特別→G2へ昇格。これまで以上に質の高いメンバーがそろった。なかでもティルナノーグは、新馬-特別を連勝したように大物感が漂うディープインパクト産駒。前走の京都2歳Sは1番人気で7着とよもやの結果に終わったが、この一戦だけでは見限れない。メンコの装着など、陣営は対策を講じて反撃を狙う構えだ。

 無傷の3連勝&重賞初制覇を目指した京都2歳S。単勝1・5倍の圧倒的1番人気に支持されたティルナノーグは、直線伸びあぐねてまさかの7着。予想だにしなかった光景に誰もが目を疑った。

 あおり気味のスタートから道中は最後方を追走。そこまではレコード勝ちした紫菊賞と何ら変わりはなかったが、緩い馬場に脚を取られたのか、勝負どころからの反応がひと息。8頭立てにもかかわらず、バテた馬をかわすのが精いっぱいだった。

 厳しい表情を浮かべながら、松永幹師が振り返る。「道悪だけではなく、前走時は当日のテンションが高かった。普段から高い馬ですが、そのまま競馬にも出てしまった」。確かに、稍重馬場は新馬戦で克服済み。経験の浅い若駒らしく、敗因は精神的なものと分析している。

 幸いレース後のダメージはなく、調整は順調そのもの。「いつも通り。変わらずいいですね」と状態面に太鼓判を押す。落ち着きを保つために、この中間からメンコを装着。「レースでも着けると思う。どこまで効くかは分かりませんが、うまくいけばはじけてくれると思う」と効果に期待を寄せる。

 ゲート練習も取り入れ、巻き返しへ向けて態勢は万全。「ペースが流れる分、頭数は多いぐらいの方がかえっていいかも。いいものを持っている馬だし、ここで見直したいですね」。92年ウイニングチケットや99年エアシャカールが通ったVロード。大器が輝きを取り戻す。

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