【凱旋門賞】今年も牝馬に気をつけろ

 「凱旋門賞・仏G1」(6日、ロンシャン)

 日本馬2頭の最大のライバルとなるトレヴ(牝3歳、仏国)を管理するC・ヘッド師が現地時間の2日午後、シャンティイ競馬場で同馬の近況と、日本馬について語った。前走で手綱を取ったデットーリの落馬負傷で騎手の乗り代わりを余儀なくされたが、馬の実力、状態には自信満々だ。なお3日に、最終登録が締め切られ、19頭がエントリー。出走取消を受け付けた後、4日に枠順が決定する。

 今年も地元フランスの牝馬が立ちはだかるのか。仏オークス馬で4戦無敗のトレヴを管理するC・ヘッド師はオルフェーヴルについて問われると「戦う相手としては難しいわね。すごい馬だと思う。大変なライバルね」と苦笑い。ニエル賞を制したキズナについても「休み明け、遠征の初戦を勝っただけに侮れない」と敬意を表した。

 リップサービスではない。3000勝近くを挙げる女性名伯楽だが、日本競馬のレベルの高さは熟知している。97年にはキステナ(14着)でスプリンターズSに遠征。そのレースを制したタイキシャトルが翌年、仏遠征してジャックルマロワ賞を勝ったときも同馬を高く評価したという。

 日本馬にとって因縁深きライバルだ。昨年、オルフェーヴルを差し切った地元牝馬ソレミアのラフォンパリアス師は、C・ヘッド師のかつての厩舎スタッフにして娘婿。兄F・ヘッド師は凱旋門賞4勝を挙げた元ジョッキーで、72年にはサンサンでメジロムサシ(18着)の挑戦を退けている。

 トレヴは前哨戦・ヴェルメイユ賞勝利のダメージもなくすぐに回復。「瞬発力が素晴らしかったわね。直線で二の脚まで使ったわ」と前走内容を振り返り、「1日に芝で1マイル追ったけれど、カイ食いはいいし順調ですよ。凱旋門賞は私にとっても世界一の競走。35年近い調教師のキャリアでずっと目標にしてきた」と意気込んだ。

 だが、不安要素もある。騎乗予定だったデットーリが2日、英国のノッティンガム競馬場で落馬し、右足首を骨折。「デビューから3戦目まで乗っていたT・ジャルネを考えている」とトレーナーは話した。この乗り代わりがどう影響するのか。なお、英大手ブックメーカー・ウイリアムヒル社の3日現在の単勝オッズでは、トレヴはドイツのノヴェリストと並ぶ2番人気タイ。1番人気は依然、オルフェーヴルで3倍となっている。

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