【ボート】江口お見事!名人即襲名

 「第14回名人戦・G1」(21日、びわこ)

 1号艇の江口晃生(48)=群馬・A1=がインから1Mを制圧。そのまま逃げ切って、名人戦デビューを優勝で飾った。09年に早大大学院に通い、修士となったインテリレーサー。「誰にも負けない」と胸を張るペラ調整力を見せつけ、“名人”の称号も勝ち取った。2着には日高逸子が入り、3着は落合敬一。今村豊は1M攻めたが及ばず、5着に敗れた。

 江口はコンマ09の全速S。だが2コースの長谷川が大きく遅れ、3コース今村豊の攻撃をまともに受ける形になった。それでも、完璧に仕上がった舟足を信じて全速ターン。「3番(今村)をけん制しすぎたので、もう少し流れるかと思った。回り足がしっかり仕上がってましたね」。ここで勝負をつけ、あとは独走に持ち込むだけだった。

 ペラ調整では、この日も“勝負”に出ていた。準優は気温を考え、予選で仕上げたペラを叩き変えた。だが優勝戦の前には、準優の形を捨て予選の形に戻した。「朝の試運転で乗った感じが何か違った。これじゃダメだと思って叩き直した」という。

 ペラ調整で助言を与えた山崎智也が、昨年末には賞金王に輝いた。今回は自らが結果を出した。「いろいろ研究している人はほかにもいる。でも大事なのは、思い切って叩けるかどうか。智也に言ったのもそこ。答えを教えたつもりはない」と“決断”の重要性を強調した。

 初参戦の名人戦。「本当に面白い。選手それぞれのプライド、ファンへの責任感がすごく強い。加藤さんや万谷さん、高塚さんが必死に向き合う姿を見ると、自分も“まだまだ”って思う」。頂点には立ったが、受けた刺激も相当だったようだ。

 5月には笹川賞(福岡)に参戦。早大大学院卒業で得た“修士”の称号に、“名人”の冠も加えた。「こんな大きい舞台で勝って、尻すぼみになったら失礼。プロペラの調整力では誰にも負けない。それを結果に結びつけたいね」と、SGでの躍動を見据えていた。

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