「毎日杯・Ｇ３」（２３日、阪神）

　惜敗続きにピリオドだ。重賞初制覇へ、キズナが世代トップ級の走りで前進する。佐々木師は「馬は仕上がっているし、今は維持に努めている。体さえちゃんとつくれば走るよ。これほどの馬を、ノンタイトルのままにしてはおけない」と意欲を示した。

　ここでうっぷんを晴らす。前走の弥生賞は直線で進路取りに手間取りながら、しぶとく伸びて勝ち馬に０秒１差の５着。陣営からすれば何とも歯がゆい一戦だったに違いない。「見た通りでしょ。ジョッキーも３回目だから、今度は完璧につかんでいると思う」と指揮官は巻き返しに力を込める。

　半姉はＧ１・３勝を挙げたファレノプシス。血統相応の勲章を並べていきたいところだ。「今回は前走と同じぐらいかプラス２キロぐらい。本番にはもう４キロぐらい絞る。まあ、まずはここで勝たないことにはあれこれ言えないね」。“本番”がどのレースを指すかについては明言を避けたが、どんなローテをたどるにせよ、賞金加算が早急の課題であることは間違いない。持ち前の決め脚で未来の扉をこじ開けるか。