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渥美清編(上)小食でオシャレ系を注文

「食」に対する繊細なこだわりがあった渥美清さん
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 “寅さん”じゃない、渥美清さんの素顔を3回に分けて語りましょう。

 渥美さんと初めて共演させて頂いたドラマが「田舎刑事 時間(とき)よ止まれ」(1977年7月2日放送)です。1時間半枠のテレビ朝日系「土曜ワイド劇場」の第1弾。私は当時24歳で、相棒の女性刑事役でした。

 そのロケで、私、朝食用に途中で買ってきた焼きそばパンをほおばっていたら、渥美さんが「どうして、君はそんな下世話なものが食えるんだい」って言ってきたの!その“下世話”って言葉が、妙におかしかったんですよ(笑)。

 「えっ、下世話ですか!?」って聞き返すと、「そうだよ」とサラリ。私も興味を持って、「じゃあ、渥美さんって、どんなもの食べてるの?」と尋ねました。「ん~、普通のサンドイッチとか食べるし」。「じゃ、普段どんなレストランに行ってるの?」とたたみかけると、「小川軒」って、東京の代官山にある老舗の洋食屋さんを挙げられました。「へぇ~、あんなオシャレなとこに行ってるの!?」と目を丸くすると、渥美さん、こう言われましたよ。

 「洋子ちゃん、僕って、たこ焼きとか、ほおばってる感じでしょ?そうじゃないんだよ。僕はちょこっとしか食べないの」

 病気をされたこともあって小食でいらした。たこ焼きを食べて歯に青のり付けてたり、道ばたで焼きそばすすっている感じがあるかもしれないけど、「僕は意外とそういうもの食べないんだよ」と。

 このドラマが縁で、脚本家の早坂暁さん、プロデューサーの中山和記さんらと東京・原宿にあった「福禄寿飯店」という中華料理店で年に1~2回、渥美さんを囲む“ゴロゴロ会”という集まりをやっていたんです。ゴロゴロしながら好きなことをしゃべるという会なんです。

 そこで渥美さんに「洋子ちゃん、何食べる?」とメニューを差し出された時、「エビチリでしょ、麻婆豆腐でしょ、酢豚でしょ」って“中華大原則”を頼んだわけですよ。そしたら渥美さん、「ん~、どうして洋子ちゃん、そうやってありきたりなものばっかり頼むの」って。「だって、おいしいから。じゃ、渥美さんは何が好き?」。すると、「青菜のクリーム煮とか」。あ~、またまたオシャレな応えが返ってきました(笑)。

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