号泣元県議の新功績?政活費問題も再燃

 政務活動費をだまし取ったとして詐欺罪などに問われた“号泣県議”こと元兵庫県議の野々村竜太郎被告(49)が、26日に神戸地裁で開かれた初公判で“挙動不審”ともとれる言動を繰り返した。これを各メディアが大々的に報じたことで、再び政務活動費に関する諸問題もクローズアップされ、ネット上などでは野々村被告の「新たな功績」などと揶揄する声があがっている。

 野々村被告を巡っては、14年7月の釈明会見で号泣したがために逆に世間の耳目を集め、「オレがぁ!世の中を変えるヴェェェ~ン」と泣いたとおり、全国で政活費の運用が見直される端緒となったとも指摘されていた。

 今回の初公判でも、身柄拘束されて強制出廷させられた野々村被告は、スキンヘッドで現れ、証言台に顔をうずめるようにして右耳だけを質問者に向ける新型ポーズも繰り出した。自身が計上した収支報告書の約345回にものぼる日帰り出張などに関して「記憶にありません」「覚えてません」を100回近く大連発。のらりくらりの言動に、佐茂剛裁判長が「さっさと答えなさい」と叱る一幕もあり、閉廷後には3月までの勾留が決定した。

 このもようを各メディアが大きく報じたこともあり、31日までの1週間に限ると、「野々村」を含むツイッター投稿は14万件を超え、不倫騒動の「ベッキー」の約13万件を上回る“注目度”となった。

 野々村被告は初公判で「記憶障害の可能性があるとの診断を受けている」と主張しているが、ネット上では「もう誰も『記憶にない』は恥ずかしくて使えなくなったのでは」などと、長年、政界で平然と使われてきた“逃げ口上”を地に落としたとの見方も。

 また公判後の27日には、大阪府堺市の竹山修身市長が、大阪維新の会所属の市議が政務活動費を不適切に支出した疑いがあるとして、詐欺容疑などで告訴状を大阪府警に提出。28日には神戸市議会が、会派「自民党神戸」(改称後に解散)による政務活動費の不正流用問題を巡り、詐欺などの疑いで兵庫県警に告発状を提出し、受理され、再び政務活動費を巡る動きが活発化した。

 長期的に世間の関心が集まりにくいとも言える政務活動費の問題。今回の公判前には、東京都千代田区で、政活費の一部を、使途報告の必要がない議員報酬に組み込む条例改正案が、時代に逆行しているとの批判を受けたことも。

 昨年11月に初公判をドタキャンするなど、なにかと騒動を肥大化させ、それが意図せぬ形で政活費問題への関心を高め続けている格好の野々村被告に、ツイッターでは「この功績は偉大」と揶揄する投稿もみられる。

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