日テレ、ドラマ継続を抗議の病院へ通達

 親が育てられない子どもを匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を設置する慈恵病院(熊本市)が、日本テレビ系列で放映中の連続ドラマ「明日、ママがいない」に児童養護施設関係者への人権侵害が含まれるとして放送中止を求めた問題で、日テレは20日、放送継続を病院に伝えた。

 病院で会見した蓮田健産婦人科部長は「継続の理由や、子どもや職員への謝罪、制作経緯について回答はなかった。傷ついた子どもをさらに傷つける結果になるのではと思わせる内容が含まれ、残念だ。放送倫理・番組向上機構(BPO)に審議をお願いしたい」と述べた。

 病院は、ドラマが施設の実態とかけ離れているほか、赤ちゃんポストに預けられた子に「ポスト」というあだ名が付けられた点などを「誤解や偏見を与える」と批判していた。

 日テレ総合広報部は取材に「倫理問題を含め、総合的な観点で放送前に社内で議論した。最後まで放送を見てほしい」と話した。

 また、全国の約600施設でつくる全国児童養護施設協議会(藤野興一会長)は同日、ドラマの内容が施設で生活する子どもたちを傷つけ、偏見や誤解につながるとして日テレに抗議文を送付した。

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