「止まるべき」「黄色だから問題ない」黄色信号で交差点侵入は違反? 専門家が解説
運転中に「黄色信号で思わずアクセルを踏み込んで交差点を通過してしまった」そんな経験がある人も多いのではないだろうか。この行動について「止まるべきだ」と「黄色信号だから問題ない」という2つの意見が対立している。
では本来はどちらが正しいのだろうか。正しい信号のルールについて、JAF東京支部の広報担当に話を聞いた。
──黄色信号の正しいルールを教えていただけますか?
黄色信号の意味は原則として「止まれ」です。
安全に停止できない場合のみ、例外的に通行が許されています。
──歩行者用青信号の点滅の意味をお願いします。
黄色信号と同じ「止まれ」を意味します。
道路の横断を始めてはならず、横断歩道を渡っている途中で点滅が始まったら、
速やかに渡り切るか横断をやめて引き返しましょう。
──黄色信号や青の点滅で交差点内への侵入は、どのような違反に該当しますか?
場合によっては信号無視に該当する可能性があります。
──黄色信号や青の点滅で交差点内へ侵入した場合、どのような事故の危険性がありますか?
道路の状況によっては、交差点の中に取り残される・右折してきた車両との衝突などが考えられます。
また、黄色信号・青の点滅で慌てて加速することで、周囲の安全確認を怠りリスクを見落としやすくなることも考えられます(いわゆる「飛び出してきた」状況になってしまいます)。
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内閣府が発行している資料「 令和5年度交通事故の状況及び交通安全施策の現況」によると、令和5年中の交通死亡事故発生件数は、交差点内と交差点付近が全体の48.9%を占めた。事故の多くが交差点や交差点付近で発生していることからも、信号のルールを守らないことが事故のリスクを高める可能性があるといえるだろう。
交差点内へ侵入する際は、信号だけに頼ることなく交差点を中心として周囲の状況を見極めながら進行することも重要だ。そのうえで黄色信号では止まる、歩行者用信号が青の点滅になっている場合は横断しないなど、基本的なルールを守る行動を意識したい。
(よろず~ニュース特約ライター・夢書房)
