シニア世代の「終活」意識 7割近くが前向き 「財産整理」より重視することとは
人生の節目として、近年注目が高まっている「終活」。自分らしく最期を迎えるための準備としてだけでなく、家族に迷惑をかけないための思いやりとしても、多くの人が関心を寄せている。インターネットリサーチの株式会社NEXERはこのほど、株式会社メモリードグループと共同で、60代以上の男女451人を対象に「終活」についてのアンケートを実施、結果を公表した。
将来的な「終活」の意思について、「思う」と「すでに始めている」を合わせた68.1%が前向きな回答だった。「自分の死後、残された家族に迷惑をかけたくないから(60代男性)」「2年前にがんで手術を経験し死を覚悟したから(60代男性)」「最後は未練なく終わりたいので、自分の人生を総括するために終活は大切。そして残った家族が処分に困らないように自分で白紙状態にしておきたい(70代男性)」「仮に妻を残して死ぬ場合、出来るだけ手続き等を楽にさせてあげたい(60代男性)」など、家族を思って準備を進めている意見が多かった。
一方、「終活しようと思わない」と回答した人からは「自分が亡くなるという感覚がまだない(60代男性)」「今はそんなこと思わない。縁起でもないし、もう少し先なら変わるかもしれない(70代男性)」といった声が寄せられた。
将来的に終活をしようと思っている人に、どのようなことを考えているのか聞いたところ、85.4%と最も多かったのが「身の回りの整理」。次いで「財産整理(56.9%)」「デジタルデータの整理(37.5%)」「医療・介護に関する意思表示(34.4%)」だった。
また、最も重要でやっておくべきと思うことについても「身の回りの整理」が44.3%と最多で、「財産整理(20.9%)」「エンディングノート作成(11.1%)」「遺言書の作成(7.5%)」が続いた。
すでに終活を始めている人が行っている内容でも、最も多かったのは「身の回りの整理(81.5%)」で、次いで「葬儀・墓の準備(53.7%)」「財産整理(50.0%)」「エンディングノート作成(35.2%)」の順だった。
(よろず~調査班【ライフ】)
