第2次麦飯ブーム到来中!AIも太鼓判「もち麦」従来の麦飯との違いは?
白米の高騰が続く中、麦飯の第2次ブームが到来している。
戦中戦後など、貧しい時代の食事というイメージが強かった麦飯。「パサパサする」「においが気になる」など否定的な感想が多かったが、現代は品種改良が進められ、もちもちで香りも良いもち麦を積極的に主食に取り入れる人が増えているそうだ。今までの麦と一体どこが違うのか、本当に美味しいのか。麦や雑穀米を販売する株式会社はくばく市場戦略本部 市場戦略部 市場戦略課 広報担当の手塚俊彦さんに話を聞いた。
--現在のもち麦人気の理由は?
担当者:健康意識の高まりから、糖質制限・OFFなど一時的なダイエットではなく、無理なく継続できる"おこめにプラス"の動きが後押しとなっているようです。第1次ブームは2016年にダイエット食として。しかし、独特の臭いが気になると離脱する人も多くいました。
品種改良を行い白米の香りに近い、食べやすいもち麦が発売され、現在は第2次ブームになっています。業務用でも、時間が経ってもパサパサにならない保水性の高さが評価され、弁当やおにぎり、冷凍食品などに採用する会社が増えています。
--もち麦の特徴について教えてください。
担当者:米に「うるち米」と「もち米」があるように、大麦にも粘りの少ない「うるち性」と、粘りの強い「もち性」があります。もち麦はこの「もち性」の大麦の総称です。昔から食べられてきた一般的に言われる「麦飯」とはうるち性のものでした。
もち麦はうるち性大麦に比べ食物繊維を多く含んでいて、様々な健康機能が研究によって判明しています。食物繊維と聞くと便通改善をイメージしがちですが、もち麦の持つ「穀物繊維」は便通改善はもちろん、コレステロールを正常化、血糖値の上昇抑制、満腹感の維持、内臓脂肪の減少など様々な健康効果があるんですよ。
--美味しい食べ方を教えてください。
担当者:白米と一緒に炊飯して食べる方法を推奨しております。1合のお米に対して50gのもち麦を混ぜて炊飯する3割麦ごはんが当社の推奨割合です。おいしさと健康を両立した配合になっています。
--白米よりもち麦が合う!みたいなメニューはありますか?
担当者:カレーと炊き込みご飯ですね。カレーはAIで相性を診断したところ、白米よりも相性が良いことが分かったんです。炊き込みご飯は、もち麦の水を吸う性質により炊き込む旨味や旨味をたっぷり含んで、味わい深い仕上がりになるので是非試していただきたいです。
--今後のもち麦需要は?
担当者:今後も市場は伸長する見込みで、売上金額は2023年度、2024年度比較で119%の伸長率となりました。もち麦や雑穀など、お米に健康的な穀物を混ぜる“おこめにプラス”市場は10年で約2倍に伸長しています。健康意識の高まりから糖質制限、OFFの動きが後押しとなっていると感じます。
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臭くて美味しくない「麦飯」のイメージはかつてのもの。現代の麦飯は香り良くモチモチで、健康意識の高い人が取り入れる“映える穀物”となった。白米の高騰が続く中、試してみてはいかがだろうか。
(よろず~ニュース特約・米田ゆきほ)
