女優の芳根京子（２８）が映画「君の顔では泣けない」（１１月公開）に主演し、Ｋｉｎｇ　＆　Ｐｒｉｎｃｅの高橋海人（２６）と初共演することが８日、分かった。君嶋彼方氏のデビュー小説が原作で、心と体が入れ替わったまま戻れない男女が主人公。それぞれが別の性別という難役に挑む。

　同作は高校１年生の夏にプールに一緒に落ちたことがきっかけで、心と体が入れ替わってしまった坂平陸と水村まなみが主人公。２人は１５年たっても元に戻らず、別の性別として人生の転機を経験するが、３０歳の夏にまなみが「元に戻る方法がわかったかも」と陸に告げて－という物語だ。

　入れ替わった後の陸を演じる芳根は、映画「累ーかさねー」「散り椿」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、現在放送中のフジテレビ系ドラマ「波うららかに、めおと日和」で主演を務めるなど活躍ぶりが目覚ましい。別の性別として葛藤してきた主人公を演じて「もがいて、もがいて、それでも精いっぱい、生きました」と新境地を感じさせた。

　陸と入れ替わってしまうまなみ役の高橋は、アイドル業の一方で、映画「Ｄｒ．コトー診療所」や７月期のＴＢＳ系ドラマ「ＤＯＰＥ　麻薬取締部特捜課」でＷ主演が決まるなど、俳優としても進化中。今作で心に「まなみ＝女性」である本音を隠し、うまく「陸＝男性」として気丈にふるまう役どころを演じ、「僕の中にある想像力を総動員して作品に向き合いました」とコメントした。

　監督は坂下雄一郎氏。プロデューサーの小西啓介氏は、２人の演技を「他人の人生を生きている役を演じるという複雑で困難なミッションを見事にクリアしていただきました」と絶賛した。