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まんが王国が日テレと次世代スター漫画家を発掘へ オーディション優勝者に連載権

まんが王国を運営するビーグリー・吉田仁平社長
ヒット作への情熱を語ったビーグリー・吉田社長
まんが王国サイトのバナー
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 異色のオーディションバラエティー「THE TOKIWA」(日本テレビ、土曜・午後1時30分~、関東ローカル)が2月27日にスタートする。“次世代のスター漫画家”発掘へ、参加者がしのぎを削る。優勝者は電子コミック配信サイト「まんが王国」の連載権を獲得する。

 同サイトを運営するビーグリー吉田仁平社長(49)は「テレビのパワーと一緒に、新しい作品を全力で市場に送り出したい」と意気込む。昨年12月期の通期決算売上は、前年比19億増の123億円。国内最大級の規模を誇る。同業ライバルは多いが、作品への思い入れは負けない。07年に商社を経て入社した頃の経験が大きい。

 当時は電子ストア黎明期。外資系ベンチャー企業で、業界内では素人同然だったため「今思うと当然な気もするのですが、全く信用されませんでした。まるで相手にされませんでしたね」と、ライセンス契約に大苦戦した。取次業者、出版社から相手にされず、作家との直接交渉に踏み切った。

 契約第一号は、70~80年代に少年誌で連載されていた作品。その後も旧作を中心に、作家間の口コミで契約を増やしたが、出版関係から苦情や警告が寄せられた。ぞんざいな扱いに腹が立ち「けんか腰になったこともあります」と苦笑する。

 09年に小学館から許諾を得たことで、風向きが変わり始めた。それでも、取次業者を介さない直接契約は現在も継続。マージン分を充て、同サイトの目玉であるポイント還元や作品の無料配信といった“お得感”につながっている。

 電子ストアならではの成功例もある。『女神たちの二重奏』(花小路ゆみ)は、単行本にならないまま連載が終了した作品だったが、2年後に同サイトで女性を中心に人気沸騰。翌15年、初めて単行本化された。吉田社長は「連載されていた『漫画サンデー』は、なかなか女性では買いづらい雑誌だと思います。それを我々で火を付けられた。掘り起こし方があるんです」と、手応えをつかんだ。

 マンガ雑誌が減少していく中、17年には同社では約10年ぶりとなるオリジナル作品に着手。「映像作品やゲームと違って、資金の投入額が質を左右する訳ではない」。編集部を立ち上げ、これまで126作品を発表。昨年10月には出版社、ぶんか社の株式を取得するなど、コンテンツ事業への注力を高めている。ネットの進化とともに業界市場は拡大中。「環境が変革していく渦中にあるところ、日本独特なマンガが新しい形に変わろうとしているところ、この2つが面白いですね」と先を見据えている。

 他社もオリジナル作品を強化しており、競争は激しい。「数字のいい作品はあるんですけど、まだまだ世には出ていない。誰もが知るようなヒット作を出したい」と燃えている。冒頭の「THE TOKIWA」優勝者には、原作に『クロサギ』『正直不動産』を手がけた夏原武氏との強力タッグを用意した。本気で挑む。単なる話題作りでは、終わらせない。(デイリースポーツ・山本鋼平)

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