やっくんに別れ“戦友”岸田健作号泣

 交通事故による心臓破裂で5日に亡くなったタレントの桜塚やっくんこと斎藤恭央さん(享年37)の通夜が8日、川崎市内の斎場で営まれ、友人の元いいとも青年隊の岸田健作(34)が号泣しながら死を悼んだ。

 互いに大舞台に立つ夢を語り合っていた仲で「自分が走り続けることでやっくんに見せたい景色がある」と思いを引き継ぐことを宣言した。また、事故を起こしたワゴン車に同乗していたバンド「美女♂menZ」のメンバーも参列した。

 通夜は家族葬だったが、岸田は参列せずにはいられなかった。自身もバンド活動をしており、芸人の「桜塚やっくん」ではなく、美女♂menZのボーカル・斎藤さんと知り合った岸田。「自分のことより相手のことを優先してくれる。こんな人と出会ったのは初めてでした」と面倒見のよかった斎藤さんを思い出し、涙が止まらなかった。

 生前は互いに大舞台に立つ夢を語り合い、切磋琢磨(せっさたくま)した「一番の戦友」だった。夢の会場は明らかにしなかったが、「2人で約束したことを果たせるのはぼくだけ。走り続けることでやっくんに見せたい景色がある」と誓った。

 斎藤さんに最後に会ったのは一緒にイベントに出演した9月12日。11月7日に自身がボーカルを務めるバンド「RoViN」のライブに斎藤さんがゲスト出演する予定で、9月末にも電話で打ち合わせするなど頻繁に連絡を取っていた。“戦友”の突然の死にショックは大きく、通夜に参列した後も「きれいな顔で、眠っているようでした…」とぼう然としていた。

 通夜には事故の際にワゴン車に同乗していた美女♂menZのメンバー・透ch、伊織、如月(きさらぎ)なつきの3人も参列。メンバーは同じ事故で亡くなったマネジャーの砂守孝多郎さん(享年55)の通夜に参列した後に会場を訪れた。ベースの伊織は事故の際のけがのため、つえをついた痛々しい姿。メンバーは沈痛な面持ちで、報道陣にはコメントはしなかった。ただ、岸田には「これからのことも打ち出していく」と前向きに語ったという。

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