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CM王の親父が気になるCMがあった

「一発で」直径2ほどの大きなマルを描いた親父(三波家提供)
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 親父はとにかくスキャンダルのない男だった。酒とギャンブルには無縁だ。銀座には毎晩のように繰り出したが、クラブで熱いほうじ茶を飲み、美女に囲まれていても必ず帰宅する。だからスキャンダルは皆無だ。

 そう言う訳だからCMの本数も多かった。企業としては安心して使えるタレントだったのだ。長くCMキャラクターを務めたのが、ミツカンの味ぽん。親父の食欲をそそる顔が受けて、味ぽんは家庭に定着した。白髪染めのビゲンヘアカラー。髪は染めていなかったが、黒々とした自毛の親父はビゲンの人気キャラとなった。他にもナショナルカイロ、鉄火焼きせんべい、森永コーラス、等々多数あるが、いまだに「スカーッと満点パパ」と酔漢に言わせるのが、大鵬薬品の胃腸薬・ソルマックである。

 CMのイメージを大切にした親父は「この商品では、こうあるべき」にこだわった。ソルマックでは胃腸が丈夫に見えることに重点を置いていた。ソルマックの新作CMの撮影の時。紋付きはかま姿でほうきの様な筆を持ち「一発で」直径2メートルほどの大きなマルを描いた。これは非常に難しいが、ソルマックが胃腸の具合に「一発で」効く、と言うイメージで描いていたのだ。気合の入り具合が違っていた。

 そんなCM王の親父だったが、ひとつ気になるCMがあった。それは、紳士服の三並(ミナミ)である。親父が出ている訳ではない。影絵で「紳士服のミナミ。伸介には言うなよ」と囁(ささや)くCMだった。このCMを見て、むっとした顔の親父は、俺や弟子を連れて三並に行った。 「おい、伸介だ!来てやったぞ!」三並の店長は「うわっシャレにならないな~どうしよう」と青ざめた。親父は「弟子と息子に合うスーツくれ」と、たくさんの服を購入。そして、店長に「これからもよろしくな!」と笑顔を見せて帰った。店長も笑顔だった。  三並のCMが変わった。「紳士服のミナミ!伸介はもう知っている!」テレビを見て大笑いしていた親父だった。オツカレ!

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