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女装で帰宅-お父さんはどんな仕事?

 コントの衣装を身にまとう初代三波伸介(三波家提供)
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 まずは子供の頃の話から。当時、三波親子は新宿のアパートに住んでいた。俺が物心ついた時には、親父とてんぷくトリオは、人気絶頂の時期だ。友達のお父さんとはどうも仕事がちょっと違うとは感じていた。

 だって新宿にあるキャバレーのショーの途中で「腹減った。メシ!」と言いながらコントの衣装(当時、口の周りはトレードマークのイカリングヒゲで塗りたくられている)のまま帰宅して、メシ食ったら、またまたキャバレーのショータイムに戻る始末。一体、お父さんは、どんな仕事なんだ?コスチュームだって、時代劇姿もあれば、海賊やギャング等の海外物、プロレスの覆面なんてのもあったし、極めつけは女装で帰ってくる。

 メークのまま風呂に入って「伸一も入るか~?」とご機嫌の様子。今なら秋葉原や中野のコスプレで当たり前の時代だが当時はやはり「?」だった。それでもテレビに出ていたから「まぁ、そういう人なんだ」って言い聞かせてた。キャバレーのショーやテレビの仕事はまだ理解できたが、幼心に最も「?」だったのは…子供が一番接するアニメだった。

 まだ国産アニメが少なく、テレビ放映するのはもっぱら、外国テレビアニメだ。大好きなアニメ、フィリックス・ザ・キャットを見て笑っていた俺。悪役・テレビ人間がフィリックスと対峙(たいじ)する。テレビ人間の声に妙に反応する俺。横で茶を飲んでいた親父の顔と見比べる。「ん?」「そーだよ、テレビ人間の声は俺だよ!」当時は、新劇の舞台俳優や喜劇役者が吹き替えをすることが多く、その後「声優」という俳優の領域が増えていったのである。

 「ヘッケルとジャッケル」というカササギの兄弟が繰り広げるギャグマンガがあった。ジャッケル役の声が親父に似ていた。案の定ジャッケルは親父だった。なんか、身近にアニメの声もやっている人がいるなんて俺って凄い!と思った幼少期でした。オツカレ!

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