大村崑 浜田雅功に「優しい男」と感激…頭たたかれたら反撃決意で収録にのぞんだが

 俳優・大村崑(86)は二十歳前後のころ、病弱を理由に医師から「40歳までしか生きられない」と余命宣告されていた。その倍を超えても元気であることに「拾った命」と評し、「戦争でもえらいめにあった」と神戸空襲で死体整理をした経験を語った。最近は日本テレビ「ダウンタウンDX」に出演。浜田雅功が頭を叩いてきたら「10年早いんじゃ!」と反撃を考えて収録にのぞんだ。しかし、浜田に会った後は「優しい男」と絶賛。その理由とは…。崑ちゃんの元気ハツラツ物語の第5回をどうぞ。

 -以前、日本テレビ「ダウンタウンDX」に出演した。

 あの中に入ったら借りてきた猫みたいなもんです。話が合わない。テンポ速いし。若い子が出てるし。みんなウケてるけどぼくだけが。でもね、浜田くんはものすごい僕に気を使ってくれたんです。浜田くんは北島三郎さんでも頭をばしっとはたくそうで。もし、僕にやってきたら本番中でも「お前、だれにやってんねん!」って言ったろうと思って手ぐすねひいて収録に行ったんです。「おれの頭をはたくなんて10年早いぞ」と、みんなの前で説教かましたろうと。編集で切られてもええわと思ってね。ところが全然違うんです。収録前に浜田くんが楽屋に来て挨拶してくれて、「師匠、お元気そうで。今日は出ていただいてありがとうございます。小さいころ師匠の番組をよく拝見しておりました」と礼儀正しく。松本くんも「師匠、吉本にいらっしゃたんですか」と。

 -著書「崑ちゃん 僕の昭和青春譜」では、スタジオに移動する時に浜田さんが腰に手を添えてくれていたとあります。

 あとで分かったんです。写真を見て。優しい男や、浜田くんは。僕の年齢を気にしてね。そんなことしてくれる人はいない。先を歩くやつはなんぼでもいるけど。収録が終わって吉本の方が来てくれて「すみません。今日は2人固まってしまって。2回目、また来て下さい」と。僕が以前、吉本に所属していたからダウンタウンは大先輩ということで緊張したらしい。2回目はもう少しコミュニケーションとれたかな。彼らが僕をゲストにと望んでくれたそうです。うれしいですね。

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 大村崑(おおむら・こん)(本名 岡村睦治) 喜劇俳優。1931(昭和6)年11月11日、神戸市生まれ。クラブのボーイから司会者、コメディアンに転身。50年代、テレビの黎明期に軽演劇「やりくりアパート」「番頭はんと丁稚どん」「とんま天狗」で全国的スターに。大塚製薬「オロナミンC」のCMで「うれしいとめがねが落ちるんですよ」のコピーがはやる。2017年、旭日小綬章を受章。「ゆうもあくらぶ」理事長。

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