名物映画プロデューサーを性的暴行で告発した俳優 TVでインタビューに初対応 「恥ずかしさもあるが、もう沈黙したくない」

 映画プロデューサーのタイラー・ペリー氏が俳優デレク・ディクソンから性的暴行の告発を受けている件で、ディクソンがテレビインタビューに初めて応じた。ディクソンは今年6月、2億6000万ドル(約385億円)の損害賠償を求める訴訟を起こしており、今回の発言はその後初の公の場での証言となる。

 ABCニュースのリンジー・デイヴィス氏との対談で、ディクソンは「真実を語るのはつらい。恥ずかしさもあるが、もう沈黙したくない」と心情を吐露。告発によれば、ペリー氏から自宅のゲストハウスに招かれた際、ベッドに一緒に入り脚を触るなどの行為があったという。ディクソンは拒否の意思を示したが、ペリー氏は「振り向いて君を見たい」と言ったとされる。

 さらに、ペリー氏が下着を引き下げて臀部を触ったとする別の事件も語られた。ディクソンは「身体の支配を奪われた経験がない人には、その瞬間の感情は理解できない」と述べ、当時はどうすればよいか分からなかったと振り返った。

 ディクソンは状況を和らげようと試みたが、ペリー氏の行動は止まらなかったという。2025年1月には米雇用機会均等委員会に苦情を提出。出演していたドラマ「ジ・オーバル」で自身のキャラクターが殺されたことも、ペリー氏による「権力の誇示」と主張している。

 一方、ペリー氏側は告発を全面的に否定。ディクソンが沈黙の見返りに4000万ドル(約60億円)以上を要求したとし、「これは詐欺の企てであり、虚偽のハラスメントの主張は失敗するだろう」とコメントしている。

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