人気司会者 深夜のトーク番組は政治に不向き? 「結局どっちか一方に偏ってしまうんだ」

 米コメディアンのジェイ・レノ(75)は、現在の深夜トーク番組が政治的に偏っていると感じているという。

 1992年から2009年、2010年から2014年までNBCの深夜トーク番組「ザ・トゥナイト・ショー」の司会を務めたことでも知られるジェイは当時トークを通じて中立的な立場を保つことで、同番組を幅広い層にアピールすることができたと回想、一方で今の司会者たちは世界情勢について意見を表明しなければならず、普遍的な人気にはなりにくいとした。

 ロナルド・レーガン大統領財団とのインタビューでジェイは同財団のデビッド・トゥルリ会長からバランスの取れたユーモアを指摘されこう答えている。「同じジョークに対して『あなたと共和党の友人たち』と書かれた嫌悪の手紙を受け取ることもあれば、『あなたと民主党の仲間たちが幸せであることを祈っています』といったメッセージをもらうこともある」「これが観客全体を惹き付けるやり方だ。今は自分の意見を述べなきゃいけないから観客が半分になる」「(コメディアンの)ロドニー(デンジャーフィールド)とは長年知り合いだったけど彼が民主党か共和党だったかなんて全く知らない」「一緒に政治の話なんてしなかった。ジョークについてだけさ。コメディショーに人々が来るのは日常のプレッシャーから逃れるためだと思いたいね。誤解しないでほしいが政治的なユーモアも大好きだよ。けど結局どっちか一方に偏ってしまうんだ」

 そして司会者はコメディを活用して潜在的な視聴者全員と共通の土台を見つけるべきだとジェイは続ける。「誰も講義を聞きたいとは思っていない。なぜ視聴者の半分だけを狙い全員を狙わない?」「私は人々を全体像の中に引き込みたい。なぜ特定のグループを疎外するのか?もしくは全く何もしないかだ。ある一方に支持をしなくてはいけないとは言っていない。ただ面白いことをすればいいんだ」

 そんなジェイのコメントの前にはCBSの深夜トーク番組「ザ・レイト・ナイト・ショーwith スティーヴン・コルベア」の来年の打ち切りが決まったところだ。番組内でドナルド・トランプ大統領とその政権について批判してきた司会のスティーヴン・コルベアだが、CBSの親会社パラマウントが、昨年の大統領選挙でトランプ大統領の対立候補だったカマラ・ハリス氏とのインタビュー「60ミニッツ」において不正な編集がされたとトランプ大統領に訴えられ1600万ドル(約24億円)を支払うことで和解に達していた。

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