人気司会者 50年の時を経て妹の刺殺現場に訪問 「彼女と一緒にいたかったからだ」
人気司会者のケルシー・グラマー(70)が自著の取材で妹が殺害された現場を初めて訪れたという。1975年に誘拐されレイプ後に殺されたカレンさん、ケルシーは妹の喪失の悲しみを新たな回顧録「カレン:ア・ブラザー・リメンバーズ」を執筆することで癒したそうだ。
米コロラド州の事件現場に行ったことについてケルシーはタイムズ紙にこう明かす。「(行った理由は)彼女と一緒にいたかったからだ。最初はまだ十分に理解していなかった気がする」「この本を執筆する過程の中で発見があった。彼女が死んだ時に自分ができなかった、抱きしめるという事、それをするために行かなくてはと思った」
そんなケルシーは以前、この本を書くことで妹を失った悲しみと守れなかった罪悪感とようやく折り合いをつけることができたとUsウィークリー誌に明かしていた。「素晴らしいことだ。もう自己嫌悪に陥ることはない。もう自分を責めない。ただ彼女の存在が恋しい」「本の全体的なアイデアは、カレンをそこに連れて行き偲ぶことだった。皆から『カレンのことを知れた気がする』って言われて、それこそが私のやりたかったことだった。そして自分が長い間抱えてきた罪悪感を解放することもね」「この本は喜びに満ちている。長い間悲しみが優勢でそこに留まっていた。ついに喜びが戻ってきたんだ。今は両方が互角に存在する。もしかしたら喜びが勝るかもしれない。同じような悲しみを味わった人々に伝えたいことがあるとすれば、失った人生よりもその人が生きていた人生を振り返ることだよ」
一方でカレンさんの死の詳細を振り返ることは辛いことだったという。「本当にきつかったし、振り払えない悲しみに沈むこともあった。警察の報告書を読んだ時は3週間くらい何もできなかった。休息しなくてはいけなかった」「その瞬間の彼女について驚くべき発見があったのも事実だ。しかし人生最後の瞬間に、あれほど這いつくばりよろめいたという事実に胸が張り裂けそうだった。本当に辛い経験だったが、私はそこに行かなくてはいけなかった。彼女と一緒にそのステップを踏まなくてはいけなかったんだ」
