伝説的バンドのドラマー死去 84歳 家具職人としての一面も
伝説的バンド・ストラングラーズのドラマー、ジェット・ブラックが死去した。
84歳だった。6日、長年の闘病生活中の末ウェールズの田舎の家で安らかに眠ったことを本人の広報が発表した。
ジェット・ブラックこと本名ブライアン・ジョン・ダフィーは、同バンドのオリジナルメンバーで、『ピーチズ』など多くのヒット曲に貢献した。
ベースのジャン=ジャック・バーネルはこう話す。
「歓迎委員会が2倍になった。何年もの闘病から遂にジェットは解放されたんだ。彼は自然の力を備えたインスピレーションだった」
「彼なくして、ストラングラーズは存在しない。最高に博識な男。そしてあらゆることへの反逆者」
一方同バンドのオリジナルギタリストでシンガーだったヒュー・コーンウォールはこう声明を発表している。
「ジェット・ブラックが亡くなったと聞いて本当に悲しい。人生の中で、プロのミュージシャンになろうと、私たちは特別な時間を一緒に過ごした」
「すぐにお互いに惹かれ合った。彼の明確な目的を持ったその姿勢に私は共感したんだ」
「人生の全てを投げ出し、私たちの共通のゴールに向かい彼は自分自身を捧げた。ストラングラーズの成功は彼の決意と行動力あってのものだった」「彼のタイム感は完全無欠だった、彼と彼が残したものに全ての力を」
1974年にイングランドのギルフォードで結成された同バンドで、ジェットの演奏スタイルはトレードマークで、トップ40に通算23枚のシングル、19枚のアルバムを送り込んだ。
ドラマーとして活躍する一方、ジェットは有能な家具職人としても知られ、音楽業界に入る前にはアイスクリーム販売車の会社を経営、そのヴァンは後に同バンドのイギリスでのツアーに使用されていた。
2015年に子供の頃から患っていた呼吸器系の問題を理由に同バンドのライブパフォーマンスから引退したジェット。キーボードのデイヴ・グリーンフィールドがコロナ感染後、71歳でその生涯を閉じた2年後に妻と2人の子供を残し帰らぬ人となった。