キングギドラ参戦!映画「ゴジラ」最新作3日公開、山崎貴監督のこだわりとは

 山崎貴監督によるゴジラの新作映画「ゴジラ-0.0(マイナスゼロ)」が3日に公開される。2024年3月にアジアで初めてアカデミー賞視覚効果賞を受賞してから2年8カ月。日本を代表するクリエイターたちが再集結し、人類と超巨大生物との新たな戦いをスクリーンに顕現させた。今作ではキングギドラが参戦。三つ首の宇宙生物になぞらえ、3つの見どころをまとめた。

 戦後日本の英知を結集し、海上戦でゴジラを沈黙させた前作の2年後が描かれる「ゴジラ-0.0」。新たにシリーズ屈指の人気生物・キングギドラが現れ、物語は大迫力の最終決戦へと加速していく。見どころの一つ目「前作を超える映像表現」は圧倒的だ。

 前作では、オスカーを獲得した映像制作会社「白組」で初めてデータ量ペタ(1バイトの1000兆倍)超えとなったことも話題だったが、今作について山崎監督は「データをまとめていないので適当なことは言えないけど、2~3倍はいっていると思う」とそろばんをはじく。

 日本映画初の「Filmed For IMAX」で制作されており、通常より広い画角を映像で埋めなければいけない。キングギドラとの空中戦や巨大生物同士の対決では自然と画角も広くなり、地平線のかなたまでVFXの領域が拡大した。

 山崎監督が「データ量が爆増して、エラーで止まりまくって大変なことになっちゃったんです。2体の怪獣を登場させるのは大変だなと思いました」と苦笑するほどの極限の表現を追い求め、35人の少数精鋭軍団で作り上げた前作から50人超まで人数を増やし、最新機材を投入するなどして完成にこぎ着けたという。

 新怪獣は、なぜモスラでもラドンでもなく、キングギドラだったのか。背景には監督の郷愁があり、二つ目の「こだわりを詰め込んだ物語」が土台を支えている。

 たつ年の1964年に生まれた監督は、同年の映画「三大怪獣 地球最大の決戦」で初登場したキングギドラと同い年。小学校の頃に同作のリバイバル上映があり、地元・松本に「キングギドラが来襲する」と書かれていたので親に頼み込んで見に行ったところ、「松本城の上をビューっと通り過ぎて、お城の瓦がぱらぱらって落ちただけで終わっちゃったんですよ!ずっと根に持っていたんです」と笑う。

 脚本開発の中で当時の記憶がフラッシュバックし、「あのとき見たかった画が自分で作れる!」と起用を決断。「当時の自分に、『これだろ、見たかったのは!』といえる映画が作れる千載一遇のチャンス」と妥協のない大暴れを追求した。

 こだわりは三つ目の「身体の芯まで届く音響」にも表れている。東宝スタジオの音響設備がグレードアップし、ドルビーアトモス用のミックスが可能となったことで、担当スタッフたちの熱量も爆増。いままでは通常版を高品質に変換していたが「足して豪華にしていくのと、最初から豪華版がドン!って作れるのは全然違う。すさまじいことなんです」と監督の口調も熱かった。

 音楽の佐藤直紀氏は「音圧で勝負したい」と徹底的にこだわり、劇伴は大ホールで録音された。チェロ32人を筆頭に低音域だけで60人を投下。山崎監督は「東宝スタジオのシステムが変わって、音響チームが『もうこれはありったけだ!』って人をいっぱい呼んできた。音がついた状態で初めて作品を見た時はすっげえと思いました。こんなになるんだっていう感動がありました」と驚きを回想する。

 「映像」「物語」「音響」が三位一体となったキングギドラさながらの波状攻撃。世界レベルの映像体験が待っている。

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