ジョン・マルコヴィッチが日本で舞台演出 互いに大ファン桐野夏生氏の小説「リアルワールド」 来年1月東京で世界初演
米国の名優ジョン・マルコヴィッチ(72)が、日本を代表する小説家・桐野夏生氏(74)の同名長編小説を舞台化する「リアルワールド」で脚色と演出を手がけることが25日、分かった。来年1月12~31日に東京・池袋の東京芸術劇場プレイハウスで世界初演される。
マルコヴィッチは映画「シェルタリング・スカイ」、「ザ・シークレット・サービス」などの名作、ヒット作に出演してきた名優で、今月、「ワイルド・ホース・ナイン」で世界三大映画祭の一つベネチア国際映画祭の最優秀男優賞を受賞したばかり。
桐野氏を「長年敬愛してきた」といい、「桐野夏生さんの小説の大ファンで、翻訳されている作品は全て読んできました。いつか桐野さんの小説を舞台化したいと、長年願い続けてきました」と告白。
映画デビュー前はシカゴの劇団で活動しており「原点ともいえる演劇の世界で、日本という新たな場所で、僕のことも、これまでの仕事もあまり知らないかもしれない若い世代の、才能あふれるアーティストたちと作品を創れることに、大きな期待を抱いています」と意気込んだ。
「グロテスク」、「柔らかな頬」などで知られる桐野氏は日本推理作家協会賞、直木賞など文学賞を総なめにしてきた人気作家で、「OUT」が米エドガー賞候補となるなど海外での評価も高い。2021年から女性初の日本ペンクラブ会長を務めている。
桐野氏もマルコヴィッチの大ファンといい、「舞台化したいと仰っていると聞いた時、耳を疑いました。にわかに信じられませんでした」と驚きを隠さず。舞台化を「とても愛着のある作品でしたので、マルコヴィッチさんのお申し出は大変嬉しく、また光栄に思いました」と喜び、「映像と俳優さんたちが溶け合い、また対峙し合う(かもしれない)、とても不思議で魅惑的な空間になることでしょう」と期待している。
物語はある夏の日、母親を殺した高校生の少年「ミミズ」が逃走。彼に携帯電話を盗まれたことをきっかけに4人の女子高生が少年との危うい関係に引き込まれるというもの。親と子、大人と若者、社会と個人の間の断絶と、日常のそばに潜む人間の心の闇を描く。
舞台では4人の女子高校生役に三浦透子(29)、富田望生(26)、川床明日香(24)、影山優佳(25)。4人に絡む少年2人は「SHOGUN 将軍」シーズン2に出演し、今回が舞台初出演となる金田昇(26)と、メンズノンノ専属モデルの樋之津琳太郎(27)が役替わりで演じる。奥貫薫(55)も出演する。
