映画監督の成島出さん急死「八日目の蟬」「ふしぎな岬の物語」「ソロモンの偽証」など手がける 肺がんのため65歳で
「八日目の蟬」「ふしぎな岬の物語」などを手がけ、脚本家としても知られた映画監督の成島出(なるしま・いずる)さんが24日、肺がんのため死去した。65歳。28日に所属事務所が発表した。葬儀は故人の意向で親族のみで執り行われた。本人の遺志により、お別れの会などは予定されていない。
2017年公開の「ちょっと今から仕事やめてくる」撮影後、がんが発覚して闘病。その後、復帰し、精力的に作品を発表し続けていた。
山梨県出身。大学から上京すると名画座で浴びるように映画を鑑賞してハマり、映画サークルで活動を始めた。1986年に監督した「みどり女」で、ぴあフィルムフェスティバル入選。推薦してくれた長谷川和彦監督と大島渚監督から「映画監督になれ」と言われ、決意を固めたという。
助監督として相米慎二監督らのもとで修行し、94年に「大阪極道戦争しのいだれ」で脚本家デビュー。03年に初監督作「油断大敵」を手がけると、脚本と監督の2本柱で話題作を次々と世に送り出した。
08年に「クライマーズ・ハイ」で日本アカデミー賞優秀脚本賞受賞。12年には「八日目の蟬」で同最優秀監督賞など10冠を獲得した。15年の「ふしぎな岬の物語」ではモントリオール世界映画祭の審査員特別賞グランプリなど2冠に輝いている。
◆悲しみの声 役所広司(「油断大敵」などで主演)誠実で信頼できる素晴らしい人でした。7月半ばに、今年の酷暑について手紙でやり取りしました。元気そうな手紙の内容で少し安心していました。映画愛に満ちた人で、おそらくまだまだ撮りたい作品がたくさんあったと思います。日本映画界はかけがえのない才能を失いました。とても残念で悲しいです」
