吉永小百合「戦争のない世界を」8・9に世界平和を願う 自身が主演の「母と暮せば」を回想し戦争がもたらす喪失感を吐露
俳優の吉永小百合(81)と山田洋次監督(94)が、長崎への原爆投下から81年となった9日、東京・新文芸坐で行われた「戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭」に出席した。この日は、戦争・原爆を題材にした映画「母べえ」と「母と暮せば」が上映。どちらも吉永が主演、山田監督がメガホンを取った作品で、上映後には2人でトークショーも実施。恒久的な世界平和を願った。
原爆・戦争がテーマの映画を上映し、ゆかりのあるゲストを招き開催してきた同映画祭は今年で15回目を迎えた。吉永は4度目、山田監督は2度目の参加となるが、2人で一緒に登壇するのは今回が初めてとなった。
吉永は、原爆が投下された長崎を舞台にした「母と暮せば」で、息子役の二宮和也と共演。「二宮さんと親子役をやって、それ以来親子のような関係で彼とは仲良くしているんですけど」と明かしつつ、「本当にあのような青年が(戦争で)パッと居なくなっちゃったら、どんなに大変かと思います」と戦争がもたらす喪失感を吐露した。
また、劇中で描かれた原爆投下のシーンを回想。「人間ではなくなってしまう。兵器の恐ろしさをつくづく感じました」と声を詰まらせながら話した。山田監督も「たくさんの悲惨な例を僕たちは知っている。若者が居なくなるという悲しみを、どうやって表現するか工夫を凝らさなくちゃいけない」と、作り手としての思いを述べた。
その上で、吉永は「彼が演じたことで皆さんもズシンと胸に響いたと思います。またこの映画のことを思い出していただきたい」と訴え「映画の世界で描き続けていくことが、大切なことじゃないかと感じました。みんなで声出して、なんとか戦争のない世界を」と平和への思いを口にした。
