政治ジャーナリストの田崎史郎氏が２７日、テレビ朝日系「ワイド！スクランブル　サタデー」に生出演。国民民主党の連立政権入りの可能性について見解を示した。

　国民民主党は自民党と間で「年収の壁」１７８万円へ引き上げることで合意した。現在の両党の関係について、田崎氏は「事実上の閣外協力だと思います」と述べた。「（玉木雄一郎代表は）予算案に賛成することを明確に言われたわけです。予算案には賛成するっていうことは内閣不信任案には反対するっていうことにつながっていくわけですね。予算案に賛成で内閣不信任案に反対ならば、通常閣外協力。閣僚は出してないけども、その政権には協力するっていうことなんですよ」とその理由を説明した。

　国民民主党が連立入りする可能性については、「僕は低いんじゃないかと思います。いまのままでやっていって、連立に参加することもないだろうと見ています」と否定的な見方を示した。もし政権入りした場合、「連帯責任を負うわけです、閣僚を派遣すると。もし違うことを閣内で言ったならば閣内不一致になるわけですね」と指摘。さらに「実際に自民党と連立を組んだ政党はすべてなくなるか衰退していっているんですよ。昔で言うと、新自由クラブ。次に社会党、新党さきがけ、公明党も途中で離れたけれども、弱くなってますよね。自民党が権力を維持する政党ということについては非常に優れてるんですけど。ほかの政党の勢いを吸収しながら、生き延びてる感じがするんですよ」と述べた。

　今回の年収の壁引き上げによって「閣外でも政策を実現できることを証明した」とし、「閣内に入ると先ほど申し上げたようなマイナスがあるのと、（支持母体の）連合は賛成しているかといえば、賛成しているわけではない。かつ玉木さんは最後の目標は総理大臣になることなんですよ。閣僚になることじゃないんですよ。自分が総理大臣になれる政権ができるならば、喜んで担当するだろうと思います」と、改めて連立しない理由について述べた。