開成高→東大のピアニスト ギネス世界記録認定「屋内のソロピアノリサイタルで販売されたチケットの最多枚数」

 ピアニストの角野隼斗(30)が29日、神奈川・Kアリーナ横浜でリサイタル「Klassik Arena」を開催した。この公演のチケット販売枚数は1万8546枚で「屋内のソロピアノリサイタルで販売されたチケットの最多枚数」となり、ギネス世界記録に認定された。

 角野はアンコールで「こんなにたくさんの皆さんの前でピアノリサイタルをできる日が来るとは思ってもいませんでした。とても忘れられない日になったと思います。世界的にもないらしくて、屋内に開催されたピアノリサイタルで史上最大だそうです。なんとギネス記録に認定されるという…」とファンに報告。

 認定員に世界記録を認定され、認定証を贈呈されると「ありがとうございます。ホントに文字通り皆さんと一緒に達成した記録ですので、ありがとうございます」とファンに感謝し、客席と写真撮影に興じた。

 角野は超難関校の開成高から東大工学部卒、同大学院修了で音楽と情報工学に精通しており、「かてぃん」名義のYouTubeチャンネルも登録者数150万人超と、クラシックピアニストの枠を飛び越えて内外で活躍している。

 この日は2023年に開場したKアリ初のクラシック公演で、角野は冒頭、「超満員のお客さまで、いらしてくださってありがとうございます。全員で一緒にこの空間を楽しんでいけたらなと思っております」とあいさつした。

 バッハやベートーヴェンから、「Human Universe」や生音の「Nocturne2-After Dome」などの自作まで幅広い14作品を華麗に演奏し、弾いた音に反応する映像や照明で、視覚面でも魅了。現代音楽の巨人ケージの「プリペアド・ピアノのソナタとインターリュード」では、弦に異物を挟んだプリペアド・ピアノでさまざまな音を響かせ、リサイタルにアクセントを加えた。

 アンコールでは「ピアニスト一人でKアリーナに立つことは、ホントにすごいレアなことだなと思っています」と語りかけ、「僕にとって一番うれしいのは音楽家としてやりたいことをやりたいようにできてたくさんの人と分かち合うことができる、それは絶対に変わらない。僕は変わらずここにいます。ピアノの前でいつも楽しく全力で音楽やってます。いつでも好きな時に戻ってきてください」と穏やかに、かつ力強く呼びかけた。

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