木村拓哉&倍賞千恵子 山田洋次監督を祝福 東京国際映画祭特別功労賞を受賞「戸惑いながら」感激
映画監督の山田洋次氏(94)が29日、都内で開催中の「第38回東京国際映画祭」で最新作「TOKYOタクシー」(11月21日公開)の舞台あいさつを行った。長きにわたる国内外の映画界への貢献が評価され、同映画祭から特別功労賞が授与された山田氏を、今作に出演した俳優の倍賞千恵子(84)と木村拓哉(52)が祝福した。
トロフィーを受け取った山田氏は「長生きしたから、たくさん映画を撮ってきてしまった。そのことで今日、褒められて賞をいただけたんだと戸惑いながら思っている」と感激。映画界に入った1950年代を「日本映画の黄金時代」と振り返り、「今は苦労の時代。そういう時代だからこそ映画祭が催されて、映画の素晴らしさを世界中の人と考える催しがあることに感謝しています」と熱弁を振るった。
山田作品の常連の倍賞は「山田さんの熱い思いが伝わってきて、その下で仕事できたことがうれしい」と笑顔。「これからもおいしいものをたくさん食べて、仕事場でまたお会いできることを楽しみにしております。お体に気をつけて、もっともっと映画を撮ってください」と声をかけた。
今作は代表作「男はつらいよ」シリーズの舞台でもある東京・柴又から物語が始まる。幼少期に柴又に住んでいたという木村は「『男はつらいよ』の撮影があって人だかりができていた。(自分は)その“人だかり分の1”だった。何やっているんだろうと思いながら、撮影の景色を見ていた」と回想した。
見る側から演じる側となり、94歳の今も現役で作品に情熱を注ぐ山田氏の姿を間近で見て「こういう先輩をみているとやる気が出ます」と刺激を受けまくり。山田氏は「ありがとう。木村君」と感謝していた。
