現役高校生俳優・齋藤潤 17日公開映画「ストロベリームーン-」は「一番自分自身と向き合えた作品」
現役高校生の俳優・齋藤潤(18)が頭角を現している。あす17日公開の映画「ストロベリームーン 余命半年の恋」では主演の當真あみ(18)演じる余命半年と宣告されたヒロインの恋人役を務め、「一番自分自身と向き合えた作品」と力を込める。映画「カラオケ行こ!」で今年の日本アカデミー賞新人俳優賞などを獲得して脚光を浴びた齋藤は、伯父で元プロサッカー選手の中西哲生氏の影響で幼少期はサッカー少年だったが、俳優の道を自ら志願。「とにかく楽しい」と無我夢中な次世代スターの素顔に迫った。
齋藤が「ストロベリームーン-」で演じた佐藤日向は、余命半年と宣告された恋人を誰よりも優しく支える誠実な役柄だ。その穏やかな姿に実際の人柄も重なるかと思いきや「いかがでしたか!?」と無邪気に感想を尋ね、「僕もあそこでグッときました…」と表情豊かに相づちを打つなど、まだまだあどけなさが残る。
原作は「令和イチ泣ける」とされるベストセラー小説。泣き芝居は苦戦したようで「今も苦手」と苦笑いする。「どうやったらいいか皆に聞きたい…」と嘆き、リテイクを重ね、監督からは「ポカリを飲め」と言われる程だったという。
明るい口調の一方で「今まで僕は全部逃げてきたって人。1度やってダメだったことは諦めるクセがついている」とネガティブに自己分析したが、時間の大切さや、純愛を描いた今作がその気持ちを変化させた。
「今まで向き合ってこなかったものに向き合える幸せを、原作を読んで感じて。撮影中もうまく役の表情を出せなかったり何度もつまずいたけど、諦めずやり遂げることを教えてもらった」。苦手な泣き芝居にも愚直に挑み、「一番自分自身と向き合えた作品」と胸を張った。
小6まではサッカー少年だった。伯父が中西氏である影響で習い始めたが「自分で選んだものでもなかったし、そこに対する楽しさも感じられてなかった」と回想。「(相手に)強い選手がいるのが嫌で、戦いたくないなってずっと思っちゃってました」と平和主義な一面ものぞかせた。
人生を変化させたのは映画「キングダム」だ。「その迫力にとにかく引き込まれて、スクリーン側に立ちたいって思った」。事務所のオーディションを受け、自ら俳優の世界へ飛び込んだ。
「とにかく楽しいって思えてる。それが結構大きい」と、演技に無我夢中の現在地。高3とあって進路は大学進学か、俳優業専念かで「勉強して損はないっていうのは分かるけど絶賛迷い中」という。一方で「カラオケ行こ!」で各賞を受賞し、以降も話題作への出演が途切れない。
飛躍を続けても「期待にはまだ完全に応えられていない」とストイックに自分を評し「もっと映画賞に出られるような作品に貢献できる役者になりたい」と先を見据える。プライベートでは英語勉強に注力するとしたが、現状は「ふふふ、してない」と自白。「海外の作品に出られるようになったら、追い込まれてやると思う」とひそやかに未来を描き、再び無邪気に笑った。
◇齋藤潤(さいとう・じゅん)2007年6月11日生まれ、神奈川県出身。映画「キングダム」に魅了され、現所属事務所のオーディションを受け、19年に俳優デビュー。映画「カラオケ行こ!」で第34回日本映画批評家大賞新人男優賞、第48回日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。映画「正欲」、「室井慎次」シリーズ、ドラマ「ちはやふるーめぐりー」など話題作にも出演。伯父は元プロサッカー選手で解説者の中西哲生氏。
