参院選 自民比例で落選の有名経済評論家「自民党は組織の体成してない」内部で実感 石破首相は「辞めて当然」も「自民良くなる?無理!」
元経済産業省官僚、元内閣官房参与で経済評論家の岸博幸氏が27日、TBS系「サンデー・ジャポン」に出演した。
岸氏は、今回の参院選で自民党の比例代表として出馬も落選。爆笑問題の田中裕二から「選挙前は毎週のように自民党を批判していたのに、自民党から比例で出馬し落選した岸さん、お疲れさまでした」とイジられると、「5月の中旬ぐらいまでは7・3で出ない方だったんですよ。5月の下旬に信頼、尊敬する人から説得されてしまったと。自民党は今ダメなので、それを中から立て直したいと、政策をまともにしたいと。それがある意味で自分をかわいがってくださった安倍さんなり菅総理…特に菅総理の恩返しになるよねってことで、出るのを決めたんですけど」と出馬に至った経緯を説明した。
岸氏は2023年に血液のがんである「多発性骨髄腫」への罹患を公表。「やっぱりがん患者が、1カ月半選挙活動っていう野良仕事をしますと、ダメージすごいです。体調は悪いです」と選挙戦を振りかえったが、「今回出まして、ある意味でいい勉強になりました」と明かした。
「選挙活動中も、サンジャポと同じように自民党も批判してました。自民党ダメだから立て直して政策をまともにしないと、そうすれば減税より、ちゃんといい効果出るんだと言っていたんですけど」
選挙期間中、「自民党支持の方、自民党党員の方、全国どこに行っても“自民党、今ダメだ。だから立て直してほしい”と。ちなみにみんな必ず“石破さん、辞めるべきだ”と」との激励はあったものの、「それ以上に多かったのが、もう自民党を完全に見限っていて。“自民党の再生とか関係ねえよ”と言う人が非常に一番多かったと」と厳しい声が上回ったという。
「何でそうなっちゃったのかなって考えると、今まで外部だったのが内部に入ってよくわかる部分があるんですけども。やっぱり自民党、残念ながら、石破さんだけの問題じゃなくて、組織の体を成してないよねと」と明かした。「外で見ている以上に中でかかわると、ここまでひどいんだと。本当に組織の体を成してなくて、個人の集まりでみんな好き勝手にやってるだけで。選挙戦、一個取っても昭和と何も変わってない」と内側から見た自民党の印象を語った。
昨年の衆院選に始まり、都議会選、参院選と3連敗しながらも続投を表明している石破首相については「辞めて当然だと思います。普通のまともな組織なら、トップが責任取るのは当たり前ですから」としたうえで、「逆に言えば、石破さん替えたら、それで自民党良くなって政策良くなるか?無理です!」と自民党をバッサリ。
「総理替えただけじゃ、絶対変わりませんから。一部の国会議員は一度下野すべきだと言ってますけど、私真剣に下野して本当に解体的な出直しをしないとダメだと思いますね」と自民党の置かれた危機的状況を指摘していた。
