円井わん 名は体を表す!?由来は“とがり過ぎ”「昔は欲望の塊だったけど」名前のように変化
俳優の円井わん(27)が知名度を急上昇させている。放送中のTBS系ドラマ「初恋DOGs」でレギュラーを務め、主人公の幼なじみを演じる次期NHK連続テレビ小説「ばけばけ」が待機。注目が集まる中、恩師と慕う「ミッドナイトスワン」の内田英治監督による新作映画「逆火(ぎゃっか)」(11日公開)でダークヒロインを怪演し、新境地を見せている。一体、どのような人物なのか。素顔に迫った。
顔を見たら「あっ!知ってる!」。そんな人も多いだろう。円井わんの存在感が増している。
18歳で地元・大阪から単身上京。最初に出演したのが「逆火」と同じ内田監督の作品だった。当時を振り返り「バイトを3、4個掛け持ちしながら一般向けのオーディションサイトに応募していたんですけど、99%が詐欺。ヤクザ事務所みたいなところで『うちに所属しませんか?』って言われたり、全然いいのにはまらない!って思ってました」と苦笑いする。
バイト先の1つだったバーのオーナーの妻が俳優をしており、内田監督の作品に出ていたことから縁ができて、のちの恩師と邂逅(かいこう)。今では内田組の常連となっている。
「スタッフさんもずっと一緒の方たちなので『ただいま~』みたいなイメージに近いです。でも、一番緊張します。こいつ成長してないって思われたらどうしようって」
「逆火」は、内田監督のオリジナル脚本。独り立ちを夢見る助監督の野島(北村有起哉)らが、成功者となった元ヤングケアラー・ARISA(円井)の自伝小説を映画化しようとするが、本の内容に疑問が生まれていく。真偽を探って物語は揺れ動くが、ARISAの腹の底は見えない。
「内田さんが『Awichやビリー・アイリッシュみたいな人物』と2人を挙げられたんですけど、映画でも脚本でも、ARISAはずっと謎なんですよね。こっちも100%理解しないままでいいのではないかと思いながら演じてました」
特徴のある名前は芸名で、19歳の頃に命名。最初に入った芸能事務所で「柴犬」に似ていることから「柴ちゃん」と呼ばれており、芸名をつける際に「『“わん”でいいじゃん』『めっちゃいい!』ってなって、名字は『お前、とがり過ぎだから丸くなった方がいい。じゃあ“円井”じゃね?』ってなりました」と楽しげに振り返った。
「初恋DOGs」「逆火」「ばけばけ」と続く、注目作ラッシュの下半期。ブレーク必至だが「昔は欲望の塊だったんですけど、今は有名になりたいとかないんです。最近、後輩にはレイチェル・カーソンに思想がそっくりって言われました」と肩の力が抜けていた。
◇円井わん(まるい・わん)1998年1月3日生まれ。大阪府出身。高校卒業後に上京。20年に初主演した映画「KONTORA コントラ」がエストニアのブラックナイト映画祭でグランプリを受賞。主な出演作は主演映画「MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」やドラマ「街並み照らすヤツら」「不適切にもほどがある!」など。
